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98年J1参入決定戦に敗れ涙に暮れる札幌サポを見たことで、コンサ愛に目覚めた非道民。 何の因果か札幌に居を構え、試合結果に1週間のテンションを左右される日々。 いい年こいてまだ中二病が完治していない。 思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、味の素で整えた文章を提供していく。 ご笑覧いただければ幸いだ。

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牛さがり@博多

2015年12月08日

 1人の男の引退で思い出す光景がある。
 背番号8が目の前で宙に舞う。その背中に触れたか触れなかったか。今となっては覚えていないが、2010年福岡で砂川誠がサポーターから胴上げされたことは確かだ。
 2010年早々にJ2残留を決めたコンサドーレは相も変わらず私たちサポーターを一喜一憂させていた。中位をうろつき最終的に13位でフィニッシュしたこのシーズン。最終盤に私たちの心を抉ったのが砂川誠の退団だった。スナイフターンと称される切れ味鋭いドリブルターンで相手DFを置き去りにし鮮やかなシュータリングで私たちを魅了した、もといしている。この後に繰り広げられる悲喜劇については読者諸兄のほうがご存知だと思われるので割愛したい。
「22本。」
 忘年会と称したドンちゃん騒ぎの喧騒の中、空き瓶を並べ僕は一人悦に入っていた。中州の屋台で唯一サッポロビールを出してくれる店のカウンター。11本ずつ2列に並んだ黒ラベル。1時間前に札幌のレジェンドに触れたその手で空き瓶を並べる。単純な興味だった。何本飲めるのか、そして空き瓶を並べたらさぞ壮観だろうと。酔っ払うと自分に正直になるという。だからこそ飲みニュケーションなる言葉が生まれ、世代が移ろうとも面々と飲み会なる文化が受け継がれているのだ。裸電球に照らされて鈍く光を放つビール瓶の隊列を眺めて満足感に浸りつつ、おぼつかない手つきで店の売りである牛サガリをパクつく。シンプルに塩胡椒しただけとはいえ肉々しい味わいがビールに良く合った。誰に何枚あたるとかそのあたりは最早どうでも良くなっていた。僕だけでなく皆がビールと焼酎に蕩け混然一体となり、11月の星空の下、札幌のフロントやUSに対する不満を肴に博多の夜は更けていった。
 1人あたりの飲み代がいくらだったか記憶がない。何人で飲みに出たかも記憶がない。ついでに言えばどのようにホテルの部屋に辿り着いたかも記憶がないのだ。そして僕は目を覚ました。搭乗予定の飛行機が飛び立ったその時間に。その後何度も繰り返す二日酔いと寝坊の黄金コンボ。これが2011年に取り返しのつかない出来事を引き起こすことになる。
 


一言だけ

2015年12月05日

ありがとう。俺達の砂川誠。


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11:49

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それぞれの未来

2015年12月04日

 「前田が子供を教えたら子供も凄く喜ぶし上手くなるんだろうなあとか思っている。」意外だったのか、真偽のほどをたずねるラジオMCの質問に野々村社長は重ねてこう言った。「結構、子供に教えたりするの上手いんですよ。」
 前田俊介、ナザリト、古田寛幸、菊岡拓朗、ニウド、園田淳の6名がチームを去ることになった。その話題に触れた時に思わず洩らした本音だった。その上でかつて選手だった社長らしく、選手の気持ちを思いやって葛藤する胸のうちを明かす。「でも僕のそういう風にいったら面白いんだろうな、というのは彼らの人生の中の提案のうちの1つでしかないですからね。もっとサッカーやりたい!という想いは凄く分かるし、そこはみんな難しいところですよ!」
 前田俊介という選手はエリート中のエリートである。年代別の代表に選ばれ、恵まれない体格にも関わらず確かな足元の技術を生かしチームを渡り歩き中心選手として活躍している。年齢もまだ29歳だ。もちろんまだまだやれるという本人の自負もあるだろう。そのうえで我が儘を言えるのならば、その経験と技術を後進の指導に活かして貰いたいという所だ。子供たちは食い入る様に見ることだろう。ボールが足に吸い付くようなトラップとDFを軽々と交わしていくその独特なリズムのドリブル。決して順風満帆なプロ生活ではなかっただろう彼の口から語られる経験と教訓。その全てが子供たちを成長させるはずだ。面白いではないか。彼の門下生が札幌の両翼を担うかもしれないのだ。するするとペナルティエリアに入り込み、師匠譲りの澄ました顔でゴールの隅にボールを蹴りこみニヤリと笑う。そんな浪漫が広がる。そして僕らは呟くだろう。「前俊を諦めない」と。
 選手は決してゲームの駒ではない。面白いからといって勝手に願望を押し付けることはできない。選ぶのは彼らだ。明日、砂川誠が決断する。練習後に自身の報道についてコメントをするとのことだ。引退。このままでは試合に出られないと、断腸の思いでチームを離れ新たな勝負の世界に身を置いた。そして勝ち取った388分。やり切ったのだろうか。おそらくやり切ったのだろう。切れ味鋭いクライフターンでDFを置き去りにし、前傾姿勢で突進してくるあのドリブルはもう見られない。
 明言はしていないが、札幌としては指導者としての椅子を用意しているようだ。強化費が3年前と比較して倍増し、ユースから大量昇格した時よりもチームのレベルが上がっている現在。今後トップチームへの昇格は狭き門となることが予想される。その中で切れ味鋭いスナイフターンを武器にサイドを切り裂く「北海の荒鷲」が昇格してくる未来を夢想したいと思う。


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23:09

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手まり秋鮭ミックス@新千歳空港

2015年12月01日

 契約更改も始まり、チームを去る選手も出てきた。厳しい冬の到来だ。別れもあれば出逢いもあるだろう。こんな季節だからこそ、遠い記憶に思いを馳せてみたいと思う。

 ざわついている。2009年ホーム開幕戦。後半26分。先制点がベガルタ仙台に入り、まだ下を向く時間ではないとチームを鼓舞するべく声を張り上げようとした矢先のことだった。選手が一人消えた。 
 窓の外は一面の雪。始発便に飛び乗り千歳に着いたばかりの頭の回転は鈍く、虚ろな目がただ窓の景色を映しているだけだった。8時40分発の福住駅経由札幌行き高速バスが、寝不足の貧乏学生の体を運んでいく。とはいえ、いつまでも「へんじがない まるでしかばねのようだ」となっているわけにもいくまい。佐藤水産手まり秋鮭ミックス。この手にずっしりとくる重みと筋子と焼鮭の親子共演。これが400円だ。貧乏学生が貧乏旅行で真っ先に考えること。それは食費の削減。コスパMAXジャンボおにぎりを胃に収め、ようやく動き出した頭を働かせ今後の予定を確認することにした。
 改めて思い返すとつまらない旅をしていたものだ。今なら1泊2日は当然のことながら、まず缶ビールのひとつでも買ってバスの中で飲んだくれていることだろう。札幌に行き慣れてからも、帰りに回転寿司でビール1杯飲むことに無上の幸せを感じていたことを思い出す。置かれた場所で咲けばいい。人それぞれに幸せの形があるともいえる。
 ともあれ選手が消えた。決勝ゴールを決めた菅井が消えた。これは正確ではない。皆様も覚えておいでだろう。ゴールを決め、アウェイゴール裏に陣取る仙台サポーターの元へ走り出したまでは良かった。ガッツポーズを決め、広告看板を飛び越え、そして高さ2.5mのホバリングステージから飛び降りたのだ。毒気を抜かれたのかコンサドーレのカウンターは精度を欠き0-1で敗れた。この年ベガルタはJ2優勝を果たし、現在に至るまで降格していない。明暗分かれたとは言わないが、胸にもやもやした感情を抱くのは当然だろう。
 何にせよ、この試合から僕はサポーターとして歩み始めた。この試合を機に様々な人と出会い、日本全国津々浦々を行脚することになる。朝の新千歳空港で選んだ時点から、この後の波乱万丈な人生は決まっていたのかもしれない。無骨だが、大きく満足感のあるジャンボおにぎりのようなサポーター人生が。


米には八十八の(略)

2015年11月27日

 11月26日。道新スポーツ2面にこのような見出しが躍った。『堀米 欧州移籍も視野 オランダなど模索中』。札幌残留も選択肢に含めつつ、代理人に移籍可能な練習参加を受け入れてくれる欧州クラブを探してもらっているとのこと。人生の選択肢に早いも遅いもないと個人的には考えている。若いうちであれば多少失敗したところで残りの長い人生でリカバリーも利くだろう。要はタイミングだろう。彼にとっては契約が切れるという今が、そのタイミングと感じたのだろう。
 だが引っかかる。「欧州なら2部のクラブでも、活躍すればマーケットにつながっているので」。記事中における堀米本人のコメントだ。「欧州なら2部のクラブでも」?「2部のクラブでも」?向上心が高いことはいいことだ。現状に満足することなく、己を高め理想に自分に近づくために努力は怠らない。間違いなく堀米悠斗という選手はこれが出来る選手だと僕は感じている。だから問いたい。「何を吹き込まれた?」と。かつて代表でプレーした南野拓実の活躍に刺激を受け、置いていかれていると感じ焦っているのか。それともレギュラーに、しかも「日本の2部のクラブ」のレギュラーになりきれていない自分と理想のギャップにうろたえているのか。こんなはずではなかったと。
 野々村社長はレギュラーのラジオ番組に出演し、堀米移籍報道について質問され「初耳です。」と前置きした上で、このように答えた。「練習参加を受け入れるクラブはあるだろうが、ぜひ買いたいというレベルには達していないのではないか」。この質問を受ける前に社長は新戦力獲得について自身の考えを述べていた。ロナウジーニョのようなビックネームとも接触をしており、社長就任直後から「対話の窓は常にオープン」のようだ。とはいえビッグネーム獲得による戦力&営業力強化よりも、有力無名選手を安く手に入れるほうが結果的には戦力強化にはつながるだろうと結んでいた。要するに小野や稲本クラスが今年も移籍市場にいるなら獲得したいなぁと。これが2部クラブだ。乏しい資金力で少しでも上位をうかがい、あわよくば昇格を目指す。その2部クラブが極東のフットボーラーを獲得する理由は限られている。スカパーでスイスリーグの中継が組まれ、ベトナムのテレビがコンサドーレの試合を取り上げるのと同じ理由だ。言い方は悪いが「どれだけ金をひっぱれるか」だ。そこまで踏まえたうえで、一クラブ社長として「買うレベルにない」と答えたのだろう。選手としての伸び白もあり、北海道出身というバックボーンもある。クラブとしては堀米をもっとスケールの大きい選手に育て上げるビジョンを持っているのだろう。だからこそ三上GMも「もっと札幌で活躍してからなら協力して送り出せるけど、まだ早いと思う」と慰留しているのだ。
 僕自身も転職を経験しており、ぞくぞくと転職していく同期の姿を見送りながら、言いようのない焦燥感を感じることもあった。焦るなとは言わない。ただ言わせて欲しい。自分を安く売らないでくれ。「欧州なら2部のクラブでも、活躍すればマーケットにつながっているので」。自分で口にした言葉の意味を改めて考え、最良の結論を出してくれることを祈っている。


【追記】
勝手に野々村社長の発言を引用してしまったので、確認したところそこまでニュアンスは変わってないと思いますが、念のため貼っておきます。
http://www.hbc.co.jp/radio/asadoki/nonomura/index.html#m

【更に追記】
12月16日の道新スポーツに『堀米が契約延長』との記事が載っていた。
練習参加を受け入れてくれるクラブがなかったとのこと。
これが今の自分の評価と捉え、より一層精進してくれることを信じている。


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23:22

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驚き桃の木山椒の木

2015年11月25日

 終わり良ければ全て良し。この言葉通りの試合だったのではないだろうか。後半戦から存在感を増してきた両翼の石井謙伍と堀米悠斗の躍動。監督交代後から調子を取り戻した小野伸二がMVPの活躍。今年初のコーナーキックからの得点は宮澤裕樹。こぼれ球にしっかり詰めていたのは福森晃斗。そして極めつけは金子 翔太。完璧にDFラインの裏を取った廣瀬浩二からのクロスをゴールにねじ込んだボレー。札幌の多彩な攻撃パターンを再確認でき、来年につながる実りの多い試合だった。
 ・・・またなのか。また繰り返すのか。眼の色変えて向かってくる相手にビビッて浮き足立って後手踏んで、サイドもゴール前もガバガバになるのか。得点の形はいい。完璧だ。相手がJ3に片足を突っ込んでいる栃木SCが相手であろうとも文句のつけようのない形で決めたものだ。間違いなく監督交代したことで成長した部分であると言い切れる。何より小野伸二が添え物ではなく主役のサッカーになっており、「来年も小野が万全なら」楽しみなサッカーをしている。それよりも気になるのが守備。イソンユンのコーチングの問題なのか、そもそも守備戦術そのものに欠陥があるのか。ピッチでサッカーをしたことがない上、守備練習などもどのようにしているか皆目見当がつかないので不満を述べるにとどめておく。
 結局ケチがついたことにブツクサ文句を並べているだけなのだ。終わり良ければ全て良し。冒頭に書いたにも関わらずだ。昨年と同じ10位とはいえシーズンは終わったんだ。来年に希望を持とうじゃないか。新聞報道に一喜一憂。選手のブログやらツイッターだのを追い掛け回し、意味深な発言に踊り狂うオフシーズンの始まりだ。野々村社長の手腕に期待するとしよう。
 社長も大変である。サプライズを期待されたので発表したら、「根回しぐらいすれ」やら「断れるわけないじゃん」だの至極全うな反感を買っている。とはいえ、四方田監督に続投要請すると発表した際に湧き上がった拍手は、監督にとって大変勇気付けられるものだったろうと愚考する。ドームに詰め掛けた20234人からの信任だ。続けてもいいんだと前向きに来年を考えることが出来るのではないかと思う。そこまで考えた上でのサプライズ発表だったのだろう。・・・だったんだよ。・・・・だったんだって。まさか人の上に立つ社長が、「これぐらいなら言ってもいいや」みたいな軽い気持ちで、ねぇ?
 来年は昇格だ。その覚悟は言ってもいいやなどと半端な思いで言わないでもらいたいものだ。


【追記】11月27日。野々村社長がレギュラー出演しているラジオ番組で四方田監督とはすでに来季に向けて話し合いの場を持っていたと発言。ユース育成にも未練を残していた四方田監督だったが、来季以降のトップチームについて指揮を継続していきたいとの意向を示しており、内諾は得られていたとのこと。パワハラでもオワハラでもなかったことに安堵した。「決まった」と社長として明言できないということは契約に関して詰める所が残っているのだろう。えらい気を揉ませる山椒の木であった。


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00:31

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チームの邦向正

2015年11月21日

 株式会社北海道フットボールクラブ改め株式会社コンサドーレ社長の野々村芳和氏曰く、アクチュアルプレーングタイムが前年と比較して伸びており、チームの目指している方向性としては一定の成果が出ているとのことだ。
アクチュアルプレーングタイムとは、アウトオブプレーになっていないインプレー中のみの時間のこと。ファウルを取られてからゲームを再開するまでの時間や、タッチラインを割ってスローインでボールが投げ入れられるまでの時間などを含まない、「実際のプレー時間」を示すものである(参照http://www.goal.com/jp?ICID=AR 2012/06/14 コラム:新たな見方を与えてくれる「アクチュアルプレーングタイム」)。参照にした記事には更にこのように書かれている。一般的にはAPTが長くなればなるほど、魅力的なゲームになる可能性が高いとされている。(中略)ここで言う「魅力的なゲーム」とは、誰が見てもおもしろいと感じられるゲームということだ。この「誰が見ても」というものが非常に難しいが、少なくとも「サッカーに興味を持ち観戦に訪れた観客にとって」と考えれば、札幌はコンテンツとして強化されてきたと考えられるだろう。
 単純に比較することは難しいが野球観戦を例に挙げる。1-0の痺れる様な投手戦とルーズヴェルトゲームと称される8-7の打撃戦。どちらが「一見さん」もしくは「ライト層」にとって魅力的であろう。まして首位争いをしているわけでもない中堅チームの試合で。痺れるなどと主観的な文言をつい入れてしまったが、個人的には追い詰められて手に汗握りようやくありつけた勝利の果実に美学を感じる。おおよそ一般的な意見ではなく、全ての野球ファンに同意が得られるものではないだろう。まして野球を愛した第32代アメリカ合衆国大統領には。
 少なくとも簡単に大きくラインへ蹴り出し、当座のピンチを凌いで行くサッカーに魅力を感じられないことはご同意いただけると思う。繋ぎを意識した結果、中途半端なカウンターになり痛いしっぺ返しをくらうサッカーに陥ってしまったというわけだ。これを野々村社長は「プレーのクオリティーの低さ」と断じた。高く保ったディフェンスラインからボールを奪取し手数少なくゴールに迫る鋭いカウンターは、洗練された美しさを感じる。ただし、ただしだ。カウンターとはある意味骨を切らせてミクをいや肉を断つところがある。この美しさは「ライト層」には伝わるだろうか。現にウチの嫁はカウンターの起点になるプレーを見るどころか、騒々しいドームの中で高鼾をかいている。極端な例を出したが、テレビ観戦時に僕も眠気を覚えたこともあるので、あながち間違いではないだろう。詰まるところ、かつてのバルセロナのように、相手に何もさせず、いつゴールを揺らすのだろうという点のみに観客の興味が集まるのが「魅力的な」サッカーなのかもしれない。
 過程を大事にするべきか結果を重視するべきか。勝つことがファンサービスと嘯いた名将は、今GMとして観客動員数の減少に向き合っている。昇格が至上命題であることは首脳陣もサポーターと共有していると感じてはいる。チームの評価基準として「アクチュアルプレーイングタイム」という指標を用いていることは一貫した強化方針であると評価することができる。「プレーのクオリティーの低さ」という課題に対して向き合い、特効薬の存在も理解していることはラジオ越しではあるが伝わってきた。結局、選手次第なのだ。試合会場を用意し、指揮官を選び、年棒を払い試合をしてもらう。これ以上のことは社長も監督もサポーターもすることができない。だからこそ、もどかしいしイライラするし何より悔しい。頑張れ。頑張っていることは充分過ぎるほど知っている。その上で頑張って欲しいのだ。その気持ちはサポーターに必ず伝わるし、それこそ「ライト層」にも伝わるはずだ。千葉戦を思い出して欲しい。不可抗力とはいえドームがひとつになった、あの瞬間を。
 赤黒のユウシャたちが変わらない限り、社長の言う「今年こそJ1昇格」という言葉は顔芸一発で笑いを取れる希代のコメディアンと同じような絵空事に聞こえてしまうのだから。


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22:47

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熱気BASARA

2015年08月06日

1週間のご無沙汰である。
週1更新を意識していたのだが、どうにも筆が進まなかった。
今後も「なるべく」週1回更新していければと思っているので、ご容赦いただきたい。
うだるような暑さである。今時の営業車はアイドリング時間まで記録されるので、小まめにエンジンを切らなければならないのだ。
冷房をガンガンにかけ肌寒いくらいにしても、一仕事終えて戻ってみればそこは灼熱地獄。夜になっても33度とはどこの地獄か。おそらく勝ち無し地獄だろう。9試合だ。0勝5敗4分。まだ2試合とはいえ就任後2連敗というのは、なんというかツイてない。
真価が問われるのはこれからである。15日の野々村社長の公開答弁がどちらに転ぶか分からないが、現場は現場と割り切って思う存分チームを導いてもらいたい。
監督も因果な商売だと思う。結局勝つことが一番評価される。極端な話勝ち続ければいいのだ。
同じことがGKにも言える。金山が神セーブを連発していたが、負けは負け。
そう、負けは負けなのだ。どれだけシュートストップしようと、1度でもゴールラインを割られれてしまえば負けが近づく。
かといって彼らがヒーローインタビューを受けるような試合は、内容が良かったといえる試合ではないことがほとんどだ。DFラインを整え危険を未然に防ぎ、必要とあらばロングフィードで攻撃の起点となる。
言うはヤスシ、行うはキヨシ、もとい難しだ。より一層の奮起を期待している。
週末に長崎戦がある。札幌と勝ち点差6の8位である。
あえて言わせてもらう。「勝てばええんじゃ」
勝ち続ければ見えてくる景色もあるだろう。彼らとともにその景色が見たい。


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23:09

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上司が代わるということ

2015年07月25日

 「この成績でボーナスもらって恥ずかしくないのかな?」
白壁に四方を覆われた小会議室。
「見込みの数字じゃなくて、出来るのかどうかを知りたいんだよね」
胸元を肌蹴させ、トントンとペン先を提出した資料に打ち付けサディスティックな笑みを浮べながら新任の営業部長が問うてくる。
社長が交代し、体制が大幅に変わった。
評価方式も変わり、エリア単位で担当する営業の僕たちに新しい目標が降ってきた。
会社として拡販したい製品の売り上げ、そして課されたノルマの達成率のみで判断されることとなり、どのように活動していくか方針を報告する会議での一幕。
前年発売の新製品で営業所でもTOP3の売り上げを達成し、その実績が評価された上での業績賞与は最高水準のもの。
 「このままだと再教育プログラムを受講してもらうことになるね」
特殊な業界であり、4月に課された目標に対して6月にどうこうすることが難しい中でまず活動指針を報告せよと指示があった。
会社の都合で発売時期が延期になり、発売され次第購入すると予約をいただいていた得意先にお詫びをした上で参加した営業所会議だった。

 ぐじぐじ言っている。
前職のことであり、吹っ切れたつもりだったが筆を進めるにつれて当時のやるせなさが戻ってきたようだ。
売り上げを上げたのは僕であり、新製品も発売になれば実績を
上乗せすることが出来た。
発売していれば他社に採用を取られることもなかったのに。
そもそも前年比で売り上げをプラスにしているのは僕だけなのに。
どす黒い感情が渦巻き、その日僕は転職活動をスタートさせた。

 チームスポーツは難しい。ただ自分が納得できるプレーをすれば評価されるわけではないからだ。
勝たなければならない。打ち負かさなければならない。そして何より評価するのは自分ではない。
評価基準は無限にあり、日々新しい指標が開発され消えていく。
”納得がいかない”
7番、8番。
どちらも突き詰めれば、限られた時間の中でより長く自分を輝かせるため。
そのための移籍。
納得いくまで足掻くしかないし、その姿は訴えるものがあるはずだ。

突然の監督交代である。
もう少し待てばよかったのにとは言わない。
そんな簡単に踏みとどまれる決断ではなかっただろうから。
方針は変わる。評価方式も変わる。
ただ求められるのはひとつだけ。結果だ。勝ち点をどれだけ稼ぎJ1への切符を勝ち獲るか。
品切れになっている製品を拡販しろと無理強いされる僕らと違い、彼らは自ら製品を生み出すことが出来る。生み出すことが出来なければ顧客への信頼を失うだけだ。
日曜日に愛媛FC戦がある。
僕はそうならないと信じている。


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01:38

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deep Osaka

2015年07月16日

 また大阪か。
所用があり結果だけでも確認をと開いた携帯から現実を突きつけられる。
1-3。試合内容は把握していない。なので分析しあれこれ言う気もない。なにより分析できるだけの技能がない。ないない尽くしの僕ではあるが、結果から感じた印象ぐらいは述べることができる。
また、大阪か。

 2-7。あれは3年前8月猛暑の万博記念競技場。
J1の泥にまみれ這いずり回っていたコンサドーレに対し、情け容赦のないシュートの暴風を浴びせかけ希望の灯火を圧し折った青黒の悪魔。試合後の怒号入り混じる阿鼻叫喚の地獄絵図から目をそらし見上げた夜空が滲んで見えたのを覚えている。
 0-3.大差で下した春の余韻を引き摺りつつ、食都大阪に乗り込んだ09年8月2日。二度漬け厳禁。同じ轍は踏まぬとばかりに躍動する翼くん岬くんコンビ。宙を舞ったペットボトルが乾いた音を立てて転がる。上位浮上のチャンスどころか、J1昇格ラインから遠く離れたあたりでまごついていた札幌の限界を見せ 付けられた。
 僕が目の当たりにしただけでこれだ。いつだって大阪だ。大阪の地が現実を直視せよと迫ってくる。3年前のクリスマスイヴだってそうだ。あの試合も長居で、しかも相手はG大阪。白いユニフォームが躍動して、、、4-1で、、、。夢実がメダルを壊して、、、

 話が反れた。話を本筋に戻そう。歴史を目撃したという話だったか。いや、そうに違いない。2012年Jリーグユース選手権優勝メンバーの1人である榊翔太が海外移籍することが発表された。完全移籍である。当時ユースについて周り声を嗄らした1人として少し淋しい思いもある。しかし本人が悩み下した決断だ。きっと名は体を表すという諺どおり、世界を翔び回る選手になってくれると信じている。もう聞き飽きてしまったかもしれないがエールを送りたい。
「翔太!頑張れ!!君ならできる!!」

 、、、兎にも角にも次の試合が鍵になる。
いつだって次の試合が鍵になるのだ。途中出場で1ゴールの都倉賢。ようやく復帰を果たした上原慎也、そしてパウロン。彼らに希望を見出すか、あるいは限界を感じ現実に膝を屈するか。悶々とする日々はまだまだ終わらない。


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21:40

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大宮戦。知らない子ですね。

2015年07月10日

 湿っぽい昨日のコンサドーレの試合とは裏腹に、快晴の札幌。
肌を撫ぜる風が心地よくなってくると思い出す光景がある。
 09年に徳島に遠征した時のことだ。貧乏学生の深夜バスを足にしての一人旅。
東京からねっとりと肌に絡みつく熱気とともに箱詰めにされ辿り着いた徳島の地。
寝不足と二日酔いで濁り切った目を覚ましてくれたのが、
整然と緑に敷き詰められた田圃風景だった。
 徳島駅から試合会場である鳴門大塚スポーツパークへは
JRと徒歩を合わせて約1時間。
単線の小さな列車に揺られているとその瞬間が訪れた。
雲ひとつない青空とのコントラストが印象的な青々と輝く田圃。
そのド真ん中を切り裂いて列車は疾走する。
車窓から入る心地よい風に吹かれながらヨダレを垂らして爆睡し、
額をしたたか打ちつけた覚えがある。
…それほど心地よい風だったということだ。
16時キックオフのため西日に焦がされ続け、
真っ赤に日焼けしたのも良い思い出となっている。
日焼けするためにあえてTシャツの袖をまくり、
不健康そうな色白肌から健康的な小麦肌へ。
プチイメチェンだと悦に入っていたところ、帰京してすぐのことだった。
近所のコンビ二までサイクリングだと洒落込んだところ、呼び止める者あり。
「お兄さん、お酒飲んでるよね?」とは泣く子も黙る桜田門さん。
それもそのはず、日焼けで真っ赤な顔で自転車に乗っていたため
飲酒運転を疑ったのだろう。
オタクからアル中へイメチェンした結果、
身分証を提示した上での街頭インタビューと相成ったのだった。
夏場は想像以上の汗をかく。皆様ゆめゆめ侮りなさるな。


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00:43

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ご挨拶

2015年07月09日

 病気である。定期的に訪れる禁断症状というやつだ。
仕事に行き詰ると空想の世界に身を投げ出し、記憶と言葉をこねくり回す。
ある程度文章にできたら満足していたが、限界が来たようなので
書き散らかすことにした。
思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、
味の素で整えた文章を提供していく。
ご笑覧いただければ幸いだ。


post by kitajin26

23:36

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