関東サポーターSの不定期コラム
オセールのギー・ルー

フランス一部リーグにオセールというクラブがある。このチームは規模がリーグの下から数えて片手でいくつというものだが、ギー・ルーという名将の下半世紀一部に居続け、代表選手も数多輩出した驚異のチームである。
では、ギー・ルー監督はどんなに先進的手腕を用いたか、ということはなくて、基本的には4-3-3のクラシカルなシステム(日本だと日産読売全盛期相当)で、基礎の基礎を徹底的に磨いたそうなのである。

そうだとすると、同じ監督で教えることはせいぜい２年で尽きるだろうに、何で金もないのに残留できるのかずっと良くわからなかったが、こないだ立ち見た古い雑誌に「上手くなった選手が片っ端から買われてしまい、否応なしに新しい選手に一から教え込むことになるので、いつまでも教わる選手にしてみれば新鮮な体験になり上手な選手となるから、一部で戦い続けることになる」ような記載があり、はたと膝を打った。
札幌も下から片手でナンボの規模で、大いに示唆的だが、(余り愉快でないが、そんなに札幌の規模が膨らまない前提で)仮に近い将来ペトロヴィッチ監督の教えることが新鮮でなくなった場合、監督を替えることがありうるとしても、その前に少しずつ選手を入れ換えて移籍金を稼ぎつつペトロヴィッチの首を繋げる選択肢もあり得るのでないかと、戦力外ニュースを脇に見つつ愚考した次第。