2006年04月09日
札幌、大宮に敗れる-サテライトリーグ Jサテライトリーグは9日、Aグループの3日目が行なわれ、コンサドーレ札幌は埼玉県鴻巣(こうのす)市立陸上競技場で大宮アルディージャと対戦し、0-2(前半0-1、後半0-1)で敗れた。 札幌の出場選手=GK高原、DF=野本、西嶋、千葉、MF=金子(→中山)、セバスチャン、藤田、西、川崎(→岡田)、FW=石井、清野(→岩月※) 未出場選手=GK阿部、DF鎌部※ (※=U-18所属選手)札幌は昨日の神戸戦で出場機会のなかった選手と、当日に札幌から合流した選手で試合に臨んだ。だが、当日組は早朝まだ暗いうちに札幌を発たねばならず、神戸組も昨夜宿泊した大阪からの当日移動。いずれもコンディションは万全とは言えず、加えて強風と地方競技場にありがちな劣悪なピッチコンディションにも苦しめられ、自分たちの持ち味を発揮することが出来なかった。前半8分に元日本代表の吉原(元札幌)に先制ゴールを許すとその後も試合を支配され、後半17分に自陣ゴール前のミス絡みから追加点を奪われ、攻めてはシュートわずかに3本(後半は0)に抑えられた末に敗戦を喫した。 -主力と控えに大きな差- 何もできなかった。させてもらえなかったと言うよりも、そもそも札幌の選手個々が何をしたいのかさえわからないまま時間だけが経過した。 柳下監督と伴に試合を観戦した城福強化部長は「J2公式戦に出場している選手としていない選手とで歴然とした差がある」と語り、控え組からの底上げが充分でない現状に眉をひそめ、何人かの選手には「何をやろうとしているのかわからない」と手厳しい評価を下した。 今期キャンプ終盤に合流した期待のセバスチャンもボランチの位置でフル出場を果たしたが見せ場は作れず。3度あったコーナーキックの機会にも精度はいまひとつ。周囲の動き出しの遅さに自らの判断も遅れ、前半8分には中盤でプレーを逡巡しているところを大宮DF三上に奪われ、このボールを札幌の左サイドに素早く展開されて吉原の先制ゴールのきっかけとなってしまった。 後半17分の2失点めも自陣Pエリア前での野本の意図を図りかねる中途半端な前へのパスを相手FWマルティネスに狙われ、西村に繋がれて途中出場のFW若林に左45度から打たれたもの。この他にもせっかくボールを奪っても組み立ての段階で積極性を欠き、ミスパスやその場しのぎのようなボール回しから逆襲を許すといった場面が目立った。 サテライトリーグは勝敗の結果を問われることがない。選手たちが経験を積むための場である。言わば挑戦者のためのリーグ戦であり、失敗を恐れずに自らの持ち味を惜しむことなく出してこそわざわざ遠路を旅してでも試合を行なう意義がある。何をやろうとしているのかわからないプレーでは選手相互でのプレーの意思疎通が図れない。今はミスしてしまったが、こういうプレーをこの選手はしたかったのだということがわかれば、次に同じような状況が生まれたときに選択肢が生まれる。また、積極的と言えるミスをしてこそ、その選手に足りない部分が首脳陣に伝わり、練習や試合経験で補えるものなのか否かの判断もできる。この試合に限ってはそういった面も伝わりずらく、指揮を執った財前コーチは「良かった選手は?」の問いに「きょうに関してはいない」と心底から困ったような表情となり、城福部長も「トップで今期試合に出ている選手にはそれなりに見るべきところがあった」と語るに留まった。 大宮は2点とも札幌のボールを奪ってからものの数秒でゴールを陥れており、札幌とは対照的にチームとしての連動、意思が通った攻撃を展開していた。特に前日のJ1リーグ戦に出場したにもかかわらずこの日も先発に名を連ねた元札幌の吉原は、持ち味であるスピードを生かして再三にわたって札幌DFラインの裏へ飛び出していった。注目すべきは大宮の中盤から後ろの選手が前を向いてボールを持ったタイミングで、吉原は裏を狙って動き出し、味方もまた吉原が狙うと理解してスペースを狙ったパスを繰り出していることである。本来札幌がやらなければいけないアクションサッカーのお株を奪われている。 全48試合を消化しなければいけないJ2リーグ戦では怪我や警告の累積等で主力が欠場する試合も多く訪れるだろう。バックアップメンバーの充実は至上命題のはずである。それとともにチーム内の競争を激化し、チーム全体の進化を推進させる意味でも控え組からの「下克上」は歓迎すべきことである。前述の通り移動の負担や降雪の影響で地元での練習が満足に消化できなかったことを踏まえても、内容の乏しい残念な試合になってしまったと感は拭えないし、今後次々と訪れるJ2リーグ戦での強豪チームとの対戦に不安を抱いてしまう結果となった。 -“藤田2世”ユース岩月が出場- ユースU-18からは主力選手たちが昨秋の高円宮杯準優勝の副賞である米・ダラス遠征に旅立っているため、この春に高校2年生になったばかりのMF岩月章太(16歳・石狩FC出身)とDF鎌部奨也(16歳・FCキャロット出身)の2人がベンチ入り。岩月は後半36分からトップ下で出場を果たした。「出場の機会を与えてもらって嬉しかった」と語る一方、正味10分強の出場時間が主に守備に追われるまま過ぎてしまい「何もできませんでした」と反省も。本来は右サイドを得意とする選手。前述の高円宮杯で活躍しトップ昇格を果たした同ポジションの藤田征也に続いて「将来はトップに上がりたい」と瞳を輝かせた。 財前コーチ「特に前半、全体的に攻守ともに積極性がなかった。身体が動けていなかったのか、自分で判断して動かなかったのかわからないが。守備にしてもボールにどんどん行かないといけないのに行けていなかった。攻撃も動き出しが遅い。良かったと言える選手はきょうの試合に関してはいないが、ゲームの中で修正できていた選手とできないまま終わってしまった選手がいた」 シュート0で終わったFW石井「最悪でした。チーム全体で動き出しが遅く、シュートも打てませんでした」 前半はトップ下、後半はボランチのMF西「相手ボランチのプレッシャーがきつかったので、ボランチに下がってからの方がボールを持てた」 右ハーフでフル出場のMF藤田「出来は納得していません。前半は何本かクロスを打てましたが、後半はほとんどボールに触れませんでした」
今回は笑えるトコなくてすんまそん(^^;;; ってゆーか、サテで533人も来て、そのうち200人近くがどう見ても札幌側にいて、大宮のスタッフの皆さんもひぐまの後ろにいらした三浦監督もビクーリしていました。