2008年05月15日
今夜は東京某所(C山荘)でこーゆー催しがあったわけだが。 縁あって、ここ7~8年ほどほぼ毎年出席させていただいているわけだが。 タイトル通りサッポロビールグループが主催で、ホールディングスの村上社長、ビールの福永社長はじめ役員お歴々が勢揃いなわけだが。 北の方の某赤黒系の弱小サッカークラブのサポートの直接の窓口となっている同社の北海道本社の戸田代表とも久しぶりにお目にかかれたわけだが。 その他、道関係者、関係企業、団体の方が多数お集まりで、東京地区における北海道コネクションとの接点を持つという意味でも大切な場であるわけだが。
道からは副知事の嵐田さんもいらしていたわけだが。 この方は以前、北海道東京事務所の所長サンだった頃にお世話になったので、ひぐまも知っているわけだが。 今回はひぐまとともに、某赤黒系の北の弱小サッカー(略)の関東方面工作員も数名潜入に成功しており、怒られるなら一緒の方がいいと、副知事や現東京事務所長の立川さんや、サッポロ役員の皆様にじゃんじゃんバリバリご挨拶させていただいたわけだが。 皆さん「カネをムダにしやがって!どうしてくれるかこの野郎ども!」なんてことはついぞおっしゃらず(苦笑)、大変あたたかいお言葉をいただき、一同滅茶苦茶に恐縮してしまったわけだが。 戸田代表に至っては「ボクも一口入りました」だそうで…。 「明後日は応援に行きますよ。勝ちましょうね!」だそうで…。 福永社長に至っては「いや、もうぜひ頑張ってね。いっぱいTVにも写ってほしいね。写るときは左袖を前にしてネ、ネ!」だそうで…。 【業務連絡>選手一同】インタビューのときはさりげなく左腕が画面に写るようにしなさい。司会は某Nテレの古市アナ(美人)だったりするわけだが。 以前は馬場アナ(美人しかも好み)だったり森アナ(美人しかも超好み)だったりもしたわけだが。 で、こーゆーパーティーでは恒例のプレゼント抽選会とかがあったわけだが。 ○ir Doの往復せんぷうき券とかサッポロ黒ラベル一年分とかなのだが。 そうそう当たるモンでもあるまいしと油断ぶっこいていたわけだが。 「北海道日本ハムファイターズ賞」 ファイターズのポロシャツと7月に東京ドームで行われる対楽天戦のチケットが当たるわけだが。 ファイターズ・鎌ヶ谷事業部(東京ドームで試合がある夜だっつーのにわざわざすみません^^;;;)の中原さん(下の写真の真ん中のお辞儀している人)が抽選し、めでたく5名様に当ったわけだが。
その中の幸運なお1人が↑この右の背中の人物だったりするわけだが。 上手い具合に顔は写っていないが、間違いなく満面の笑みで受け取ったわけだが。 この人、実はひぐまと一緒に密かにこの催しに潜入していた某赤黒系の北の弱(略)の関東後援会の会長サンだったりするわけだが(爆)。 その後、中原さんにみんなでご挨拶したわけだが。 「え?某赤黒系の北(略)の人?そうなの。じゃ、それ返せ」とかは言われなかったのだが(笑)。 そればかりかと一緒にいらしていた鎌ヶ谷でのイースタン・リーグの試合の際にウグイス嬢をされている瀧坪サン(美人!)をご紹介いただき、某赤黒系(略)関係のオトコども一同、デレデレで萌え萌えでヘロヘロだったわけだが(笑)。 「ウチもこーゆー子がいないと!」 「賛成でーす!さんせー!サンセイー!」 「いいと思いまーす!」
↑戦利品(笑) スポンサー様わ神様です!(確定) ※以前は「コンサドーレ札幌賞」もあった。3年前のある事情以来自粛しているわけだが
2008年03月18日
久々の更新は珍しく業務連絡です。 ご愛聴いただいておりますFM三角山放送局(FM76.2MHz)のコンサドーレアウェイ戦中継ですが、 ナビスコカップにつきましては放送予定がございません。 試合の様子や監督・選手のコメントはレギュラー番組の 「コンサドーレ Go West!」(毎週月曜日12:00~13:00)でご紹介してまいります。 今後ともよろしくお願いいたします。
2008年02月22日
あははははは(^◇^;;; そーゆーことがあったのね。さすがに知りませんでした。 よかったら、みんなで鍋を返しに来てくれるヒューマンな彼らが関わって作った映画「ガチボーイ」みてみませんか? いや、「よかったら」じゃなくてこれは必見です。ジャンルは異なりますけれど「明日への遺言」(小泉尭史監督、藤田まこと主演/3月1日から公開=試写会で鑑賞済)と並んで今年の第一四半期に押さえておくべきMUSTな一品です。 と、ゆーことなのでいつもは「本館」の方に書いているレビューを特別にこっちにも一部加筆訂正を入れた上で転載します。過日の「ヨコハマ映画祭」において、詰めかけた映画ファンから最も畏敬の念を持って迎えられたのは特別大賞を受賞された藤村志保さんでした。藤村さんは「私は、映画には映画でしか表現できないものがあると思います。映画には映画の力があると思います」とコメントされました。これはすべての映画人、映画ファンの胸に深く熱く染み入ったことでしょう。ひぐまも日頃からこのブログの基本姿勢として、原作の小説やマンガはそれはそれとして、映画作品としての出来映えについて語ることを基本軸としてぶらさないよう努めてご紹介しておりますので、まさにわが意を得たりと感動した次第です。 笑って泣けて社会的なメッセージをも伝え、「映画としての力が感じられた」という点で傑作評価したい作品。「ガチ☆ボーイ」。2月18日、東京・東商ホールでの試写会にて鑑賞。タイトルの中に機種依存文字(星の形)がありますので一部機種の方は正確に表示されない可能性があることをご了承ください。 <公式ページよりも詳しいに違いないストーリー> 春。北海道学院大学も新入生を迎え、キャンパスは多くのサークルによる部員勧誘で活気に満ちていた。 北海道学院大学プロレス研究会(HWA)も模擬試合を行い部員の獲得を狙う。が、学生の反応は今ひとつ。学生プロレスはエンターテイメントの要素が強いが、HWAは前チャンピオン佐田が退部して以来客を沸かせる花形選手不在に悩み、学生プロレス連盟へも加盟できず、学校側からは部室の明け渡しの要求も受けていた。 そこへ興味深そうな目でひょろっとした長身の学生が現れる。「あの…入部したいんですが」。3年生の五十嵐良一という司法試験の1次に合格した秀才だった。体力面では見劣りしたものの、部長の奥寺(リングネーム:レッドタイフーン)やマネージャーの朝岡は大歓迎。 「学生プロレスはガチンコ(真剣勝負)じゃないから」「演技力が大事だ」と、次々と先輩部員によって「段取り」を仕込まれ、「マリリン仮面」というリングネームと爬虫類を模したマスクももらい、大きな期待をかけられる。 ところが五十嵐にはおかしな癖があった。何でもいちいちメモを取り、読み返し、その場その場の光景や仲間たちの姿をインスタント写真で何枚も撮影していたことだった。写真の余白にその時の様子や仲間の特徴をこと細かに書き込んでいく。「…ボラギノールさん…切れ痔…」。はじめは勉強熱心な奴…ぐらいしか感じていなかった仲間たちも、やがて五十嵐の余りの物憶えの悪さに首をかしげるようになる。 五十嵐の実家は銭湯。早くに母を亡くし、父・恒雄とまだ高校生の妹・茜で切り盛りしている。父はどことなく彼によそよそしく、妹も何やら心配そうに兄と接する。 ある日、商店街での「営業」の街頭プロレスで事件が起こる。この試合でリングデビューを飾った五十嵐が試合途中で段取りを忘れてしまい、途中から予期せぬ「ガチンコ」となる。素直にギブアップすればいいものを最後まで頑張り通してしまったため、お客さんが大盛り上がりとなったのはよかったが、相手の大久保(デビルドクロ)ともども卒倒。控え室へ担ぎ込まれる。そこへここ最近の兄の様子を案じた茜が現れ、驚くべき真実を明かす。 「兄は…新しいことを憶えられないんです。ひと晩たつと前日までのことを忘れてしまうのです」 五十嵐は昨年秋の学園祭の直後に自転車で事故を起こし頭を打ってしまう。命に別状はなかったが検査の結果、脳の一部に損傷が見られ、「高次脳機能障害」と診断される。身体はピンピンしており事故以前のことは詳細に憶えているにもかかわらず、新たに何かを憶えようとしても一度寝てしまうとすっかり忘れてしまうという障害が残ってしまったのだ。 彼の部屋には「日記を見ろ」という貼り紙が壁や天井まで貼られ、毎朝眠りから覚めるとそれが嫌でも目に入る。導かれるように視線を移すとテーブルの上にはぶ厚い大学ノートがある。「明日の僕へ」と題されているノートを恐る恐る開き五十嵐はつぶやく。「僕の字…?」。それは、自分自身が事故に遭って以来の「記憶にない昨日」を綴ったものだった。ページを繰り、毎朝自分が記憶障害である信じ難い事実を把握し、ノートやメモ帳、そしてやはり壁に貼られた無数のインスタント写真でもって、五十嵐は昨夜までの時点での自らの周囲がどのようなものであるかを理解してから学校へ向かうのだった。 学生プロレス連盟の最強タッグチーム「シーラカンズ」は「マリリン仮面」に興味を持ち、マッチメイクを仕掛けては相手レスラーに負けるように指示し続けた。さらには当初渋っていたHWAの学生連盟参加も認め、今年の学連オールスター大会も彼らのキャンパスで実施しうようと持ちかける。一見おいしい話ではあったが、そこには裏があった。すべてはマリリン仮面の台頭を快く思わなかったシーラカンズの仕組んだ罠だったのだ。 何も知らない…いや、そもそもひと晩寝れば総て忘れてしまう五十嵐は燃え、怪我をする前に見て憶えていた佐田の打点の高いドロップキック習得に執念を燃やす。 そして迎えた大会当日。緊張からか一睡も出来なかった五十嵐は…一睡も出来なかったがゆえに昨日までのことを鮮明に憶えたまま朝を迎えた。しかし…あろうことか学校へ向かうバスの中でうっかり寝てしまい、目が覚めたらそこは海の傍の見知らぬ場所。ケータイで妹に連絡を取るもすぐにバッテリーが尽きてしまい途方に暮れる。学校では仲間たちが五十嵐の到着を今か今かと待ち続けている。果たして五十嵐は…マリリン仮面はリングに立てるのか……。 立てます(認定)。だって映画ですから(笑)。 立てなかったらそりゃサギだよね、映画としては(爆)。ここで活躍するのがこの時点まであまり目立たなかった妹・茜であり、五十嵐が到着するまでの時間引き延ばしに一役買うのが「学生プロレスなんてダサいじゃん。もう一度リングに上がったら別れる」と彼女に脅されてHWAを辞めていた佐田。 その頃、五十嵐の家では父・恒雄が茶の間に置かれていたこの試合のチケットを見て「?」と息子の部屋に入る。そこで日記帳に写真などによって、息子が自らが置かれた現実と懸命に戦い続けている事実を知る。 いよいよメインイベント。学連王者タッグ「シーラカンズ」対「レッドタイフーン&マリリン仮面(奥寺&五十嵐)」。これは筋書きのないガチンコ勝負。一方的に痛めつけられる五十嵐。「五十嵐!すぐにギブアップしろ!」と奥寺は言い聞かせる。しかし五十嵐は絶対にギブアップしなかった。何度押さえ込まれても3カウントを許さなかった。とっとと負けるつもりだった奥寺の闘志にも火がついた。そしてついに、伝説の大技、魂のドロップキックが炸裂する…。 この映画、原作は一応あります。劇作家・蓬莱竜太という方の筆による劇団「モダンスイマーズ」の舞台劇「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~」。このストーリーを元に西田征史という人が映画向け脚本を書き上げたもの。後述しますが西田は役者としてもこの映画に出演しています。 主役の五十嵐に佐藤隆太(阪神ファン)。TV・CMでも活躍し、「ROCKERS」やら「木更津」やらで映画にも数多く出演。オリジナルDVD作品「THE3名様」では主役を演じておりますが(未見)、劇場用映画での主演ってのは初めてみたいですね。元々彼は高校球児であり、名門日大櫻丘高校の出身。キャラクター的には「非格闘技系の体育会系の人」という感じでしたが、今回当然のように挑むことになったプロレスシーンは、ラストのシーラカンズとの大一番や日々の練習シーンも含めてすべてガチンコ。つまり吹き替えやCGナシにすべて本人が演じきったとのことです。 この映画の企画が持ち上がるずっと以前に前述した舞台劇を偶然佐藤も鑑賞しており、「映画化されるのならぜひ五十嵐を演じたい」と熱望しての出演。舞台劇版では実際のプロレスシーンはなく、部室内で物語が進んでいくのみだそうですが「映画化されるのなら当然プロレスシーンもあるだろう」と覚悟を決めて挑戦し、見事にこの難役を演じきりました。「正直、身体は悲鳴を上げていましたけど、自分の体の痛みも、他の誰でもない僕が五十嵐を演じているという実感につながりました」(以上談話は「キネマ旬報」より)と語っております。 出演者の序列的に2番目に来ているのが朝岡麻子を演じるサエコ。ご存知ダルビッシュのヨメです。この映画のクランクインが昨年の7月9日で、ダンナがお立ち台で婚約を発表したのがちょうど一ヵ月後の8月9日。同日サエコ自身もブログで妊娠6週目であることを明かしておりますので、既にお腹の中に新しい命を授かった状態で撮影に望んでいたことになります。別に妊娠は疾病ではないのですし、サエコ自身はマネージャー役なのでアクションシーンはランニングぐらいなのですが、それでも「大丈夫かなぁ?」と、雄熊としては何か不思議な感じがしますね。この映画では主人公・五十嵐の憧れのヒロインという位置づけなれど、麻子はキャプテンの奥寺に思いを寄せているという設定。今回は髪型のせいか一時期の優香みたいな印象を受けますが相変わらずあの声は…。映画が始まってしばらくはオレ自身に「慣れろ!我慢しろ!」と言い聞かせながら見ていました。 女優陣を優先してご紹介します(決定)。HWAの一員でレスラーとしては紅一点の「コケティッシュ谷」こと谷絵津子を演じたのは久保麻衣子。昨年公開のオムニバス映画「歌謡曲だよ人生は」の中の蛭子能収サンが監督した「いとしのマックス」というエピソードで、下着姿になっていたかと思ったら真っ赤なドレスを着て血まみれの武田真治と怯えながらも大胆に踊りまくるというわけのわかんないヒロインを演じていたのが印象に残っています。実年齢は23歳。元々新体操の経験がある子だそうです。 五十嵐の妹である茜は仲里依紗。「ひぐま本館」では先日「ちーちゃんは悠久の向こう」でご紹介したばかり。その時は(生きていれば)高校1年生ということでやや幼めの作りでしたが、今回は髪を降ろしてトシ相応(18歳)に見えています。途中まではほんの顔見せ程度しか出演シーンがなかったのですが、終盤に見せ場があります。 HWAキャプテンの奥寺(レッドタイフーン)は向井理。メンバーの新沼(玉子王子)に中谷竜、同じく大久保(デビルドクロ)に小椋毅。すまん、いずれも知らない(^^;;; ドロップキック佐田を演じた川岡大次郎だけはどこかで見たことがあると思ったら瑛太と上野樹里が共演した「サマー・タイムマシン・ブルース」でタイムマシンをムダ使いする大学のSF研の一員でした。 憎まれ役となるシーラカンズの2人のうち、金村役でイケメンな方が瀬川亮。主にTVで活躍している人ですが、こちらも昨年オムニバス映画「世界はときどき美しい」の中の「彼女の好きな孤独」でラグビーで鍛えた見事な身体を披露してくれています。ただしベッドシーンでですが(^^;; もう1人の安藤役は現役のみちのくプロレスのレスラーであるフジタ“Jr”ハヤトが扮しています(この映画はみちプロが全面協力。新崎人生がプロレスの監修を行いまました)。 レフェリーのボラギノール日野にこの作品の脚本も担当した西田征史。元々お笑いをやっていた人だそうですがちょっと記憶にありません。ただし、かのラーメンズとの親交が深く、舞台の脚本や演出の経験は豊富だとか。映画脚本は初めてですが、恐らくこれから発注が殺到するのではないでしょうか。 HWAのOBで、現在はスポーツバーのマスターの傍ら、学生レスラーのマスクを作ったり、試合の時には場を盛り上げる実況アナウンサーにもなる君島に宮川大輔。かつて佐藤隆太と舞台で共演したことがあり、その縁で佐藤が君島役に宮川を推薦したとのこと。もっとも宮川本人は「レスラー役で出たかった」そうですが(苦笑)。一応HWAの第16代目チャンピオンということになっておりますので部室のシーンをよ~く見ておいてください(笑)。 そして五十嵐の父・恒雄役には泉谷しげるサン。季節のない町に生まれたこの方も今年とうとう還暦を迎えます。当代随一の性格俳優という見方もできる人ですね。今回はキャスティングの前からこの父親像は泉谷サンをイメージしながら書いたとのことで、「どうせならダメ元で」と、ご本人にオファーを出したところ快諾を頂いての出演に至ったという話です。泉谷サン特有の「街角に立っているだけで110番通報されそうな不穏な雰囲気」が、今回はプラスに作用。さらに終盤には「オレ、風呂タダで入れちゃうよぉ~」と泣かせるシーンもあります。
ロケ地は北海道。ここンとこ、北海道を舞台にした映画が多いですね。 昨年は「MAYU~ココロの星」、「壁男」、「Little DJ~小さな恋の物語~」、「スマイル 聖夜の奇跡」が秋から冬にかけて次々に公開されました。「Little…」は函館周辺、その他3つは札幌が主な舞台でした。今年ももうすぐ公開の「犬と私の10の約束」と「うた魂♪」が主に函館地区でロケされた作品です(「犬…」は他に旭山動物園など、「うた魂♪」は他に千葉県内。なおこのタイトル中にも機種依存文字=音符があります)。 「ガチ☆ボーイ」は大部分を北海道大学で、一部を北海道工業大学のそれぞれキャンパス内で撮影。クライマックスとなる試合のシーンは恵庭市にある北海道文教大学の体育館を使用。街中のシーンはあまり出てきませんが、商店街での街頭プロレスのシーンは小樽市のアーケード商店街(都通りかサンモール)で収録されました。五十嵐の自宅も小樽市の祝津の空き家にてロケされたものだそうです。 で、映画そのものに関してですが、ハナっからフジテレビのいつものパターンのいつものエンターテイメント映画で、派手な宣伝で煽りにあおって、中身はそれなりに観客を引き付ける仕掛けはあるものの、ストーリーや設定のディティールには粗さが目立ち、映画作品の品質としてはそうたいした評価はできないだろうと思っておりました。「銀色のシーズン」がそうでしたし、「スマイル…」もせっかく意欲的な撮影技法を駆使してくれたにもかかわらず客を小馬鹿にしたような悪ふざけで作品の品質を自ら貶めましたし。 しかし今回は見事に良いほうに裏切られました。やればできるじゃねぇかフジテレビ(笑)。昨年の「それボク」はむしろアルタミラと周防監督の企画に「乗った」って感じだけでしたけれど、今回は会心だ。 何と言ってもクライマックスのあの「ロッキー」をも髣髴とさせるガチンコ激闘シーンと、泉谷サン演じる恒雄が息子の日記を読んで、日々の自分自身と戦い続けている現実を知り激しく胸を打たれるシーンとのクロスカットは冒頭にも書いた「映画の力」を感じさせる部分であり、大多数の観衆が涙腺を刺激されたと思います。 もちろん減点しなければならない箇所もあります。公開前ですし、あまりバリバリと書きたくはないのですけれど…。 やはりエンディングのチャットモンチーによる主題歌「ヒラヒラヒラク秘密ノ扉」はどうにかならんもんかと…。決してオレ、チャットモは嫌いじゃないんですよ。メジャーデビュー前からtvk(テレビ神奈川)の「saku saku」でとり上げられていて結構早くから聞いていましたし、「シャングリラ」は近年のJポップの中でも名曲と評価しておりますし、徳島が生んだ城福兄弟以来のスター(推定)ですから。ただ今回はどーしても橋本の声が… むしろ劇中で使われたウルフルズの「暴れだす」が作品の世界観にバッチリとフィットしていまして、正直このイントロがかかった途端にビックリしたんですよ。そのあまりのハマリっぷりに。聞けば佐藤隆太も「暴れだす」が合うのではないかと考えていたそうで、トータス松本のシャウトをBGMにして懸命にトレーニングを積むシーンは、たぶん次回見たら泣くと思う。ってゆーか、試写会のときからして少し「来た」ことを白状しないといけません。佐藤はアリナミンのCMに出演していたことがあり、その時のBGMがウルフルズの「泣けてくる」でしたので、縁があったのかもしれませんね。 本作は「高次脳機能障害」を専門に研究している方が監修をしています。実は「眠ったら忘れる」という症例は今まで報告されていないそうですけれどね。別の研究者の方のWebではこの映画について「(同障害者が)ハードなプロレスに取り組むなんてちょっと、現実離れしています」とする一方で、「『記憶障害』を広くしってもらうと言う意味では、ゆるせるかなと思ったりします」とも綴っております。 劇中でもすべてを知ったキャプテン奥寺が「…想像できねぇなぁ…」というシーンがありますが、なまじ見た目が健康そのものであり、普通に喋れたり歩いたり走ったりもできるだけに、この「高次脳機能障害」が健常者社会ではなかなか理解されないものであろうことがうかがえます。 映画の世界では「博士の愛した数式」(2006年・小泉尭史監督、寺尾聡主演/キネマ旬報ベストテン第7位)という作品で既に描かれております。寺尾聡演じる主人公が「忘れないように」と、身体中にメモを貼り付けている姿はどこかコミカルであると同時にこの障害の深刻さを如実に表していたと思います。 高次脳機能障害者が回復、つまり新しいことを記憶できるようになるためのリハビリテーションの方法論は現在のところ確立されていないとのことです。それどころか専門の医師やスタッフもまだまだ不足しており、ゆえに医療メカニズム的に解明されていない分野も広漠たるものがあるとか。その一方でこの映画で描かれたように、肉体的にはピンピンしている本人よりも、むしろ家族・友人など周囲への負担・影響が大きいゆえ、さらなる研究とともに一般への認知が急がれているとのことです。 ただ、まったく回復・改善が見込めないものなのかというとそうでもない…いや、専門家的には「そうは思いたくない」らしく、この映画でもクライマックスの前に五十嵐が「何か大事なことをしなければいけないのでは?」と、気付くシーンがあります。一条の希望の光と感じていいのではないかと思います。 「記憶が残らないなんて、生きていないのと一緒」と言う五十嵐。 「お前が憶えていなくても、俺たちの記憶に残してやる」と励ます奥寺。 学生プロレスという世界で、「人の記憶に残る」ことによって生きる意義を見出した五十嵐を、ノー・スタントで懸命に演じきった佐藤隆太にあらためて賛辞を送ります。それと脚本・西田征史、監督・小泉徳宏(良作「タイヨウのうた」で監督デビュー)は今後も要注意。もっとデカい仕事をしてくれるに違いありません(未定)。 しつこいようですが「Powered by サッポロビ-ル」です。劇中何度も商品が出てきますし、そもそもHWAのマークが星ですから目立つ目立つ(^^;;; そーゆータイアップ丸出しがイヤだという映画ファンも当然いらっしゃるかと存じますが、少なくとも今回に限ってはアタシわまったく気にしません。ってゆーか、もっとモロ出ししても全然OKでしたよ(笑)。 さて。コンサドーレの選手諸君には我々の記憶に残る戦いをJ1の舞台でしてもらおうではありませんか。もちろん若手選手は「Powered by しまふく」で(決定)。
※なにげに“e”が抜けていたので訂正してみる(^^;;;
2008年02月18日
基本的に放置ブログですが、たまには何か書きます(推定)。 違う文面書くのは面倒だなぁってこともあり、珍しく「本館」と同じことを書きます。 とりあえず試写会を見た直後の速報っつーことで。 「製作=フジテレビ・ROBOT・東宝」って、コレだけを見ると「銀色のシーズン」とまったく同じユニットなんですよね。 で、主演が佐藤隆太(阪神ファン)だ。ヒロインがあのできちゃったヨメだ。題材が学生プロレスだ。オマケに主題歌がチャットモンチーだ。 普通ならスルーですよ。 でも、「舞台は北海道、しかも主要シーンを北海道大学構内で撮影」ってことだけでとりあえず見ようと思ってついうっかり試写会にも応募しましたよ。2通も当たりましたよ(マジ)。 傑作(認定) マジで今期現在までのところ日本映画最高ランクの出来でした! 年間通しても主演の佐藤隆太は高く評価されると思うし、何より脚本が素晴らしかったのでこれも脚本賞候補くらいにはなると思います。 もちろんこれは3月1日に公開されたらカネ払って見ます。それもたぶん2回くらい。 その前にもう一回見たいので…すいません…差し上げておいてナンなんですが…(^^;;…Nサン、20日の試写会の券返していただけませんでしょうか(苦笑)。 詳しいレビューは近日中に(本館に)アップするとして、とりあえずこの映画の仕上がりがよかった理由として考えられる要素を挙げるとすると、エンドロールの最後の方に出てくる Powerd by サッポロビール これだな(確定)。「銀色」がいまひとつしくぢったのはありゃAサヒとのコラボだったモンね(判定)。 しかし…“Powerd by”って…ふつーに「協力」とか「協賛」と、どー違うんですかね(苦笑)。
2007年12月23日
コンサドーレ旭川、ベスト16で敗退 【名古屋】中学生年代によるサッカー日本一を決める「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は23日(日)に1次ラウンドを勝ち上がった16チームによる決勝トーナメント1回戦を全国各地で行った。グループCを首位で勝ち上がった北海道代表のコンサドーレ旭川U-15(以下“旭川”)は、愛知県名古屋市の港サッカー場で大宮アルディージャジュニアユース(関東地域代表・埼玉県、以下“大宮”)と対戦し、0-1(0-0/0-1)で敗れベスト8入りを逸した。 -未知への挑戦、終焉を迎える- 昨夜から今朝までまとまった雨が降った名古屋地方。キックオフを迎えた午前11時には空は青空が広がり、気温も15℃を超える。しかし埋立地に造成された港サッカー場はピッチの水はけが悪く、表面上水たまりなどは見えなかったものの、芝は多量の水を含んだままの状態であった。 旭川のキックオフで試合開始。最初に大宮が取った陣形はDF、MF、FWがきれいに3列に揃うライン。どこかで見たようなと言うよりも、言わば「本家」3ラインで堅固かつ機能的な陣形を敷く。その完成度は旭川よりもやはり一日の長があり、守備よりもむしろ奪った後の選手間の適度な距離感を持ったボール展開で旭川を翻弄する。DFラインと中盤までも含めた守りで大宮の連続攻撃を食い止める旭川だが、ボールを奪っても中盤での1対1で劣勢となり、すぐに奪い返されては推し戻される展開が続く。前半の序盤は7割から8割方ボールを支配され、大宮陣内に攻め入ることもままならなかった。 ようやく20分に相手陣内左でフリーキックを得て相手ペナルティエリアにこの日最初の足跡を付けると23分にはMF14山下泰明(2年)が果敢にミドルシュートを放つ。このあたりからリズムをつかみはじめた旭川が以後何度か好機を作り、前半終了間際にはMF10山田海(3年)からMF8前田翔貴へのホットラインで決定機をつかむが前田が放ったシュートは惜しくもGK正面を突き、双方無得点のまま前半を終える。 後半になっても大宮優位の形勢は変わらず旭川は必死の守備でこれを凌ぎ続けたが、ついに6分、DFの間のスペースを突かれて大宮FW16中村佑輔にドリブルで裏に抜け出され、最後はGK1宮崎隆徳もかわされて左足でゲットされる。 旭川は1次ラウンドで3ゴールを挙げた切り札FW13大野景祐を投入して反撃を試みるものの、重いピッチのせいもあってか次第に攻守の切り替えも遅くなり、終盤の猛反撃も実らずタイムアップ。コンサドーレ旭川U-15の未知への挑戦は終わりを告げた。 2004年度より活動を開始したばかりの旭川ユース。既にグラウンドは凍てつき、体育館での調整を続けて臨んだ大会で最後はレベルの高い関東のチームとの力の差を見せ付けられた格好となったが、初出場で全国ベスト16となる決勝トーナメント進出は賞賛に値する。来期コンサドーレ札幌U-18への昇格者も数名いると聞くが、3年生はそれぞれの道で旭川ユース出身の誇りを胸に大きく羽ばたいてほしいと願う。また、2年生以下は新たな歴史のページを書き記すために、冬の間もしっかりと練習に励んでほしいものである。 最後に指導された賀谷監督はじめスタッフの皆様と、応援に駆けつけたご家族の皆様にも心からねぎらいの気持ちを贈りたい。<前半はほとんど旭川が攻め込まれる展開となった>
<数少ないチャンスもゴールは遠かった>
<関東から応援に駆けつけた旭川出身のサポ3人。後半はここに熊1頭が加わった>
<スーパーサブ大野も見せ場は作ったが不発に終わる>
<ベスト16で散ったが今大会で得たものは大きかったはずだ>
2007年12月23日
コンサ旭川、進撃止まる 【名古屋】中学生年代のサッカー日本一を競う「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は23日(日)に決勝トーナメント一回戦8試合を各地で行っている。北海道代表のコンサドーレ旭川U-15は愛知県名古屋市の港サッカー場で大宮アルディージャU-15(関東地域代表・埼玉県)と対戦し、後半6分に相手ゴールを許し、反撃も及ばず0-1で敗れた。
2007年12月23日
コンサ旭川、決勝トーナメント(前半終了) 【名古屋】中学生年代のサッカー日本一を競う「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は23日(日)から1次ラウンドを勝ち抜いた16チームによる決勝トーナメントが始まった。北海道代表として今大会に初出場し、見事に決勝トーナメント進出を果たしたコンサドーレ旭川U-15は愛知県名古屋市の港サッカー場で大宮アルディージャU-15(関東地域代表・埼玉県)とベスト8をかけ対戦している。試合は前半を終わって双方無得点の0-0。
2007年12月17日
コンサ旭川、堂々の決勝トーナメント進出! 【高槻】「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は16日(日)に1次ラウンドの最終戦となる3試合目を全国各地で行った。北海道代表のコンサドーレ旭川U-15(以下“旭川”)は北信越代表のSQUARE富山FC Jry(以下“富山”)を2-0(1-0/1-0)で降し、通算成績を2勝1敗とした。同時刻に行われた他試合の結果によりグループCの首位に立ったため、旭川は23日(日)から始まる各組を勝ち抜いた上位16チームによる決勝トーナメントへの進出を決めた。 もう1チームの北海道代表であるSSSジュニアユースはグループEにて通算1勝2敗となり、1次リーグ3位で惜しくも決勝トーナメントへのアベック進出は成らなかった。<勝利を決め挨拶にやってくる選手たち> -酷寒・雨中の熱戦「似たもの対決」制す- 会場となった高槻市立萩谷総合公園サッカー場は高槻市市街から北の山あいにある。近畿地方に寒気が降りてきたこの日は気温も10℃を下回り、風で体感温度も下がり雲の流れも速く、青空から一転雨が降りつけ、さらにまた陽射しが広がるなど天気の変化も激しかった。 前日までの1勝1敗という結果を受けてこの試合に勝てば無条件で2位以内が決まる旭川に対し、富山は1分1敗と既に1次ラウンドでの敗退が決まっているチーム。だが前日の試合ではキープレーヤーのMF10舘野を初戦の退場(警告2回)による出場停止で欠きながらも、旭川を3-1で破っているJUVEN.F.Cを苦しめ1-1のドローに持ち込んでいる。チームカラーは旭川と似て全員が一体となって堅固な守備を築き、相手の隙を見て好機をものにするというもの。舘野も復帰したきょうはベストメンバーであり、油断ならない相手である。 1点を争う好勝負が予想されたが試合は序盤にいきなり動く。立ち上がり暫くは富山が出足良く旭川を押し込んだが、旭川は4分にこの試合初めて得たチャンスをものにする。敵陣右サイドからのコーナーキック。MF14山下泰明(2年)がショートコーナーとして寄せてきたMF10山田海(3年)に渡すと、山田からのクロスにゴール前ファーサイドでMF8前田翔貴(3年)が頭で合わせて先制。似かよったチームカラー同士なだけに、この先制点は大きな意味を持つものと思われた。 その後暫くは旭川がよくボールを回す展開を見せたが、途中より富山にペースが移りゴール前での好機も富山により多く見られるようになる。波状攻撃を受けてあわやゴールを割られそうになるピンチもしばしば迎えるものの、旭川もこれらを高い集中力と粘りで凌ぐと、終了間際にはDF4河本恭孝(3年)のフリーキックから連続攻撃で相手ゴールを襲うなど持ち返して前半を終了する。 後半は昨日2得点を挙げ勝利に大きく貢献したスーパーサブのFW13大野景祐を投入すると、早速3分、4分と決定機を作りスタンドを沸かせる。守りでも完全にゴール前まで独走されていた相手選手を河本がクリーンなタックルで止めるなど冴えを見せ、突如降りだした雨の中、双方が好機を掴むたびにそれを上回る高い守備力で凌ぎあう白熱の展開となり、次のゴールが近そうで遠い印象を受けた。 しかし17分、旭川は敵陣右サイドでFW12小澤宥太が相手DFと競り合ったところでボールが裏にこぼれる。これを見逃さなかった大野がいち早くボールを追い、GKとの1対1をも抜いて右足シュートでゴールネットを揺らし、旭川に追加点をもたらす。 以後は富山の猛攻に押される時間もあったが、結局ピンチにも全員が冷静に対処した旭川が2試合連続の無失点に抑え、この大会2勝目を挙げ、初出場にして見事に決勝トーナメントへの進出を決めた。 会場には森下仁之育成部長をはじめ、昨年までこのチームの指導にあたった三浦雅之現トップチームコーチや村野晋管理部長、さらに本日は松井清隆トップチームコーチも姿を見せ、旭川の輝く原石たちの活躍に熱い視線を送っていたことを付け加えたい。 決勝トーナメント1回戦は23日(日)にグループDの2位となった大宮アルディージャジュニアユースと、名古屋市港サッカー場で対戦する(※)。 賀谷英司監督「昨日、いい試合をして勝利したので、きょうも選手たちのモチベーションは高く、最後までよく戦ってくれた。全道大会で優勝して全国大会が始まるまで少し間が空いて、その間に雪が降ってグラウンドが使えなくなり体育館での練習となったが、そんな中でそれをハンデではないと選手一人一人がメンタルの強くなり、それが全国大会で発揮できたと思う。全国に出ようということを最初に目標にして1年間やってきた。(現実に)ここまで来ることは予想していないわけではなかったが、やるからには常に上を目指してやっていこうということを子供たちには言い続けてきた。彼らにとっても今後につながることと思う。決勝トーナメントは他も勝ちあがってきた強いチームが来る。ウチは選手個々の能力で差があっても、チームのまとまり、共通理解の強さでここまで来た。胸を借りると言うよりも、自分たちのサッカーができるようチャレンジ精神でぶつかっていきたい」 ※現地での試合終了後、同時刻に他会場で行われたグループCの試合に関して情報が錯綜し、「旭川は2位、決勝トーナメント初戦はひたちなかでFCみやぎ」と一部には情報を流しておりましたが、その後正式に「1位」と確認されましたので上記本文中の記述が正しい情報としてお伝えいたします。
<きょうも後半からの登場でゴールを挙げたスーパーサブ13大野景祐>
<DFの中心となった4河本恭孝>
<小柄だが中盤の底で利いていた6山田陽太と後ろがGK1宮崎隆徳>
<幾度もチャンスに絡んだ右サイドのスピードスター12小澤宥太>
<河本とCBコンビを組む3大沼太基>
<2試合連続先制ゴールでチームに流れを呼んだ8前田翔基>
<左SBでDFラインの一翼を担った21宮本恭兵>
<左サイドのチャンスメーカー14山下泰明>
<攻撃の核となる10山田海(かい)と右SBの7越川哲光>
<ボランチだが機を見て攻撃参加も有効だった9山室伸之輔>
<高槻市立総合公園サッカー場のスタンド。収容人員は約800人>
2007年12月15日
コンサ旭川、堂々の一勝 【高槻】中学生年代のサッカー日本一を競う「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は15日(土)に1次ラウンドの2試合目を全国各地で行った。北海道代表として今大会に初出場を果たしたコンサドーレ旭川U-15(以下“旭川”)は吹田JFC千里丘(関西地域代表・大阪府)と対戦し、3-0(1-0/2-0)で勝利を収め、同チームとしての全国大会初勝利を記録した。-“赤黒の誇り”胸にハードワークで勝利を掴む- 今大会は全国から32チームが参加し、4チームづつの8つのグループに分かれ総当りの1次ラウンド戦を行い、各グループ上位の2チーム(合計16チーム)が決勝トーナメントに進出する。中学生である彼らの体力面や学業への負担を考慮し、9日(日)に1試合のみを行い、1週置いて残りの2試合を消化するスケジュールとなっている。少なくとも今回に限ってはこれが旭川にとって幸いした。 先週のJUVEN.F.C(東海第2代表・岐阜県)では惜しくも1-3で敗れ初陣を飾ることができなかったが、チーム内ではウィルス性と思われる下痢などの症状で体調を崩す選手が多く、率いる賀谷英司監督は「コンディションがいい状況ではなかった」と振り返った。しかし「この1週間で室内練習と、屋外でも雪中サッカーを行い、フィジカルももちろんメンタル面でもチームとしての共通理解を深めてコンディションを上げてきた」と語った。 2戦目の相手となる吹田JFC千里丘(以下“吹田”)は会場となった高槻市の近隣を本拠としており、登録外選手がバックスタンドから太鼓を叩いて応援するなどホームのムードを作り上げる。対する旭川も遠く北海道から父兄が多数駆けつけ声援を送りつつ試合を見守る。 前試合でこのグループのもう1チームとなるSQUARE富山FC Jry(以下“富山”)を4-0で降し勝ち点3を挙げていた吹田は旭川を破れば決勝トーナメント進出がほぼ確定する。一方の旭川は何が何でも勝たなければいけない試合ではあったが、賀谷監督が立てたゲームプランは「攻め急がないこと。相手は最初から勢いよく来るだろうが、しっかりと陣形をコンパクトにして相手の攻撃を凌いでカウンターを狙え」だった。その読み通り試合は序盤から吹田がペースを握り、40分ハーフの最初の10分は旭川は攻撃らしい攻撃は出来ず、2度のコーナーキックからフリーでシュートを許すなど劣勢となるものの、相手3本目のコーナーキックとなった12分、クリアボールを拾ったMF10山田海(3年)がドリブルで相手陣内深くに攻め込むカウンターで、やや左サイドを長い距離を走ってきたMF8前田翔貴(3年)にラストパス。相手DFに寄せられながらも冷静に右足で決めて先制点を挙げる。 その後はボール支配率や相手陣内へ攻め入る回数では吹田に分があったものの、GK1宮崎隆徳をはじめとした守備陣が集中を切らさず守り切り、逆に前半終了間際にはDF4河本恭孝(3年)のフリーキックがゴールを脅かし、38分には右サイドのFW12小澤宥太(3年)のクロスに2列目から突っ込んできたMF14山下泰明(2年)がどんぴしゃのタイミングで合わせる。シュートは惜しくもGKの正面を突き追加点とはならなかったものの勢いを保ったまま後半を迎える。 後半は双方がゴール前で決定機を掴む見ごたえのある攻防が続く。旭川は後半から投入されたFW13大野景祐(3年)が持ち前のスピードを生かして吹田DFを再三脅かす。シュートはわずかにゴールマウスを逸れたりクロスバーに弾かれるなどしたが、ついに25分、山田海からの縦パスに抜けた大野が相手DFをかわし、GKとの1対1もかわしてシュートを決め、旭川に待望の追加点をもたらす。 吹田も反撃を試みたびたびビッグチャンスを掴むがフィニッシュの精度が低く、また旭川の粘り強い守備にも苦しめられる。2分と表示されたロスタイムにはメインスタンド側のまだ浅い位置からのスローインを受けた大野がするすると抜けてゴール前左サイドへ進出すると、そのまま角度のないところから右足で豪快に蹴り込んで止めの3点目を決めて勝負アリ。ほどなくタイムアップの笛が鳴り、旭川イレブン、ベンチともに雄たけびを上げ、スタンドの父兄も狂喜する感動的な勝利の瞬間を迎えた。 全員がハードワークし、ベンチワークにも冴えを見せた旭川が、レベルの高い関西勢から嬉しい全国大会初勝利を挙げた。 1勝1敗となった旭川は明日も同会場で1分1敗の富山と1次ラウンドの最終戦を行う。もう1カードが勝ち点4のJUVENと3の吹田であるため、旭川は富山戦に勝利すれば他方の結果にかかわらず決勝トーナメント進出が決まる。 賀谷監督は「きょうはボールを奪った後にミスが多かった。ビルドアップももっとボールを回して前の選手を使えるようにしないといけない」と反省の弁を口にし、決勝トーナメント進出が見えてきた現状にも「次の試合に勝つことだけを考えます」と表情を引き締めた。
<勝利を表すスコアボード>
<会場の高槻市萩谷総合公園は山の中腹。かなりの“アウェイ”>
<序盤、身体を張った守りで吹田の攻撃を凌ぐ>
<先制のシーン(1)10山田がドリブルで突破し>
<左からゴール前に詰めてきていた8前田がゲットする>
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<中盤以降は互角の展開。双方好機も多く白熱した好試合だった>
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<このシーンは阻まれたが後半に投入され2得点を挙げた13大野は相手に脅威を与え続けた>
<全国大会初勝利に沸く父兄の皆さん>
2007年12月15日
コンサ旭川快勝!“全国”で歴史刻む 【高槻】「第19回高円宮杯全日本ユース選手権U-15」は15日、各地でグループラウンドの2試合目が開催され、北海道代表として今大会初出場のコンサドーレ旭川U-15は、大阪府高槻市の高槻市立萩谷総合公園サッカー場で吹田JFC千里丘と対戦し、3-0(1-0/2-0)で勝利し、同チームの全国大会での初勝利を挙げた。 得点者=前田、大野×2
2007年11月24日
第二試合。昨日の第一戦で静岡FCに敗れているため、決勝ラウンド進出にはもう後がないノルブリッツvs.FC町田ゼルビアとの接戦を制したバンディオンセ神戸との激突。 大方の予想では不利と見られていたノルブリッツが後半18分、左CKから一旦クリアされかかってゴール前で混戦となったところを日向寺が押し込み先制! (↓そのゴールシーン)これで神戸が本気を出してしまい(?)、後半25分に右サイドから放り込まれたボールのクリアが甘かったところを松田に蹴り込まれて同点とされる。 写真はコンサドーレ札幌ユースの第2期生の主将を務めた伊藤正浩。後半途中から中盤右で登場。
さらに日向寺が左手を痛めて一旦外に出ている間にノルブリッツは自陣Pエリア左角(神戸の右)で不用意な反則を犯しFKを与える。このFKも一旦クリアしかかったところを押し返されて、最後は神戸FW西村が身を投げ出すようにヘッドで合わされ逆転を許す。 (写真はゴールシーン)
何とか追いつきたいノルブリッツだったが、疲労に焦燥も加わってか徐々にプレーの精度が落ち、球際でも不利となる。38分には神戸DF秋田のオーバーラップからのシュートをゴールライン上でクリアしようとしたところ、MF倉谷がゴールネットの天井に突き刺してしまいオウンゴールで追加点を奪われ万事休した。 写真は負傷した後の日向寺。結局この後交代したが、左手はこの形で動かないままの状態で数分間必死のプレーを見せた。
これで2戦2敗となり、明日の町田戦を待たずして今年もノルブリッツのJFLへの挑戦は終わってしまった。が、いつの日か扉が開かれる日がやってくることを期待してやまない。頑張れ!北海道サッカー!
2007年11月24日
ん?後半途中から出場しようとしているこのおにーちゃんは…をを!K村!K村優でわありませんか!
んで、後半43分などとゆー瀬戸際にまんまとK村が同点ゴールを決めてこの大騒ぎ。
ロスタイムは腹がよじれるほど滅茶苦茶に面白かったのですが結局90分を終えて2-2で即PK戦。 で、もってさっそく静岡FC一番手のS野サンがGKに止められちまいます(苦笑)。
結局その後PK戦は7人目までもつれまして町田が5-4で制しました。 右から2人目がS野サンで、一番左がK村くんです。元気で何よりです。
2007年11月24日
をを!S野サン!S野サンでわないですか!ついうっかりこんなのを見に来てしまいました。許してくださいお母さん。
第一試合は町田ゼルビアvs.静岡FC 前半終了間際にS野サンがPKを決めたりしはりましたが…
前半終わってこないなっとります。どっちもきばっておくれやっしゃ。
つづく(生きていたら)