2007年08月01日
児玉社長のブログでも取り上げられておりますが、コンサドーレ札幌のユニフォームサプライヤであるKappaの来年の春夏物の展示会が札幌を皮切りに全国各地で行われております。アウェイ戦中継リポーターをしております縁で、三角山放送局を通じてお招きに預かりましたので、本日、東京会場へと足を運んでまいりました。この春まで札幌在住で三角山のアウェイ戦もよく聞いてくださっていたという蒲生さんと、現在コンサドーレ札幌を担当していただいている山中さんのお2人に案内され、社長のブログにもあった「モンスターパンツ」の実物や、新しいコンセプトの練習着なども見てきました(土屋ディレクターにもご挨拶できました)。 内部向けの展示会ということであまり詳しい内容はお話できませんし、当然写真も撮れませんでしたが、来年のKappaブランドの特徴としては「多彩さ」ということになると思います。タウンウェアとしても様々に組み合わせ、着こなしが可能なウェアが続々店頭に並ぶと思いますので、どうぞお楽しみに&少しづつ貯金などされるのもいいかもしれません。 ウェアだけではなくちょっとイカしたバッグやシューズもどんどん充実されるようです。幾つかの品目については「買う!今、買う!」と無理矢理にでもその場で売ってもらおうかと思ったほどでした。 嬉しかったのはサッカーチーム向けの商品のディスプレイのほとんどが「赤黒」のウェアだったことです(もちろん同じデザイン・コンセプトで他の色もリリースはされるのですが)。Kappaはご承知の通り札幌だけではなくJリーグでは東京ヴェルディ1969とジェフ千葉とも契約しており、海外でもブレーメンやフェイエノールトなどの強豪チームが袖を通しておりますが、会場が東京であったにもかかわらずメインディスプレイは赤黒!比較的陽の当たらないJ2であるにもかかわらず赤黒!ちょっとしたことですけれど、コンサドーレとコンサドーレサポーターの生み出す市場に大きな期待を寄せていることが感じ取れました。 札幌サポーターの熱いリクエストに応えての商品開発…なんてことも今後またあるかもしれません。Kappaの2008年モデルに大いにご期待ください。
2007年07月30日
「開き直って」東京を撃破(FC東京戦=29日) 札幌の2戦目はFC東京。激戦の関東予選を1位で勝ち抜いた強豪である。 この大会では過去3回対戦し札幌の1勝2敗。2001年には決勝でともに初優勝をかけ激突し、馬場憂太(現FC東京)の2ゴールの前に涙を飲み、翌2002年は準々決勝で鈴木智樹(現札幌)の先制ゴールによるリードをロスタイムに梶山陽平(現FC東京)のミドルシュートで追いつかれたもののPK戦で振り切るなど、大会の歴史に残る名勝負を演じてきている好敵手だ。<試合開始直前から雨模様となったFC東京戦。気温も24℃と札幌には恵まれた> 初戦はガンバに屈した札幌とは対照的に、東京は大宮をわずかシュート3本に抑え2-0で勝ち点3を得ていた。東京としては札幌を葬って勝ち点を6としておき、ガンバとの最終戦は最悪引き分けでも双方次ラウンド進出という状況を作っておきたいところだろう。 札幌は前日初戦の緊張からか本来の積極性が影を潜め敗戦を喫したものの、この日の試合前に財前恵一コーチに「昨日は選手の様子はいかがでしたか?」とうかがったところ、「落ち込んでいる選手はいませんでした。きょうはやってくれると思います」と答えが返ってきた。通称「谷底」と呼ばれる1番ピッチへと降りていく選手たちの表情も明るい。 そんな彼らを後押ししたのがこの日の天候だ。13時キックオフで本来ならば太陽が最も高い位置にある酷暑の時間帯に行われる試合だったはずが、第一試合の途中あたりから雲が厚くなり雨粒まで落ちてきた。しかも風向きも前日とは逆の北寄りに変わる。ピッチサイドの応援の父兄の中には長袖姿も見られたくらいのこのコンディションはやはり北国チーム札幌に有利に働いた。 序盤から札幌の選手の動きは明らかに昨日とは違った。赤黒のユニフォームが運動量豊富に緑の芝の上を駆け、青い東京を押し込む。ボールへの寄せ、奪った後の展開にも冴えがあり、再三に渡り東京ゴールを脅かす。 そして待望の先取点がもたらされる。33分。右サイドを突破したMF打矢和祈の低く速いクロスにFW横野純貴がニアポスト際に飛び込むと、わずかに角度が変わったボールはFC東京ゴールに吸い込まれていった。横野よりも一瞬早くマークに付いた東京DFの足に当たったかにも見えたが横野は歓喜のガッツポーズ(公式記録は横野の得点)。チームにとっても今大会初ゴールとなった。 さらに4分後。今度は左サイドDF松本怜大からの浮かせたアーリークロスをエリア内やや右で受けた横野が、東京DF2人にがっちりと付かれながらも、鮮やかなボディ・バランスで倒れることもボールを失うこともなくゴールマウス正面へ進出し、思い切り良く左足を振り抜く。四方田監督も「横野の良さが出た」と振り返ったゴールでリードを広げた札幌が2-0で前半を折り返した。
<前半。開き直って戦う札幌は球際でも執念を見せた> 後半になると東京も関東1位らしく勝利への執念を見せ猛攻を仕掛けてくる。FWの選手を続々投入し札幌イレブンに圧力をかけてゴール前に釘付けにし、次々と決定機を作り出す。GK平加涼、DF加藤大己、熊澤覚らが身体を張った必死の防戦を見せるものの、疲れの見えた左サイドを重点的に狙われ、ついに13分(通算53分)に札幌Pエリア内左で途中出場の東京FW米田のターンからクロスをゴール前に運ばれ、FW大竹に追撃のゴールを奪われてしまう。 その後は東京も攻め疲れたか一進一退の時間が続くが、29分(同69分)、札幌は右サイドに攻め込んだところで横野が倒されフリーキックのチャンスを得る。MF鶴野太貴が蹴ったボールに東京ゴール前ファーサイドで横野が高い打点のヘッドで合わせ、ボールは大きな弧を描いて逆サイドのインゴールネットを揺らした。横野のハットトリックとなる3点目で勇気を得たイレブンはこのリードを守りきる。全員がよく動き、得点には絡めなかったものの途中出場のMF古田、玉岡らもハードワークし、この大会2年ぶりの勝利を得た。 試合後はこの大会での札幌選手としては2001年の対GENIOS FC戦での新居辰基(3点)以来2人目のハットトリックを記録した横野をはじめ、ベンチ入りメンバーが勢揃いでサポーターの歓喜の歌声に合わせて小躍りする光景も見られた。彼らと、各地から駆けつけたサポーターたちにとって心地よい雨が浜通りの空から降り注いだ。
<前半33分、FW横野(9)がゴールを決めチームメートの祝福を受けつつ戻る> グループE・第2回戦(7/29・13:00・Pitch1) FC東京U-18 1-3(0-2/1-1)コンサドーレ札幌U-18 得点者=横野(33分・札幌0-1)、横野(37分・札幌0-2)、大竹(53分・東京1-2)、横野(69分・札幌1-3) 札幌のメンバー=GK1平加涼(3/cap)、DF3松本怜大(2)、4熊澤覚(2)、5加藤大己(2)、7岩月章太(3)、MF8鶴野太貴、17打矢和祈(2)→FW19玉岡營根(2)、18佐藤明生(2)、20竹内清弥(2)、FW9横野純貴(3)、10大西洋平(3)→MF14古田寛幸(1) 四方田監督のコメント「昨日は受け身になったと言うか、構えて戦ってしまった部分があったので、今日は開き直って積極的に行こうと話して選手たちを送り出した。思い切ってやってくれたと思う。前半のうちに2点が取れたのは大きかった。横野の良いところが出たゴールだったと思う。横野は去年の夏以降、力強さが出てきた。こうした全国レベルの公式戦で結果を出してくれて彼も自信になったと思う。きょうのチームの課題としては、結果論になるが2-0になった後、相手が前がかりになったとき、よく凌いではいたが凌ぐだけになってしまっていた。欲を言えば奪ったボールを相手の守備の薄いところに運び攻撃につなげたかった。ウラが空いていたのでもう少し上手く突けていればなと。道内の高校相手のプリンスリーグが終わったばかりで全国のJの(ユース)チームとの大会となり、レベルも戦い方も違ってくる。切り替えが難しい。この時点で今年の我がチームの熟成度を測ることはできないが、少なくともピークではないと思う。今大会を終えてから高校相手、Jユース相手と、それぞれの戦いをしっかりと分析をして、高円宮杯へとつなげていきたい。次の大宮も侮れない相手であり、勝っても他力次第(他の試合、他のグループの結果次第)だが、何とか決勝トーナメントへ進出したい」
2007年07月29日
札幌U-18奮戦。1勝1敗でベスト8進出に望み【福島】 毎夏恒例の第31回日本クラブユース選手権U-18が福島県楢葉町のJヴィレッジで開催されている。 11年連続出場となったコンサドーレ札幌U-18は、グループラウンドでのクジ運には恵まれず、関東予選1位のFC東京U-18、昨年度の優勝チームであるガンバ大阪ユース、進境著しい大宮アルディージャユースと同組という厳しいグループ(E)に入ってしまった。 総当りで行われるリーグ戦で 1位となれば無条件でベスト8である決勝トーナメント進出の権利を得られるが、2位となると全6グループの2位チーム間で成績を比較し、上位の2チームしか勝ちぬけることが叶わない。つまりグループラウンドは1つの勝ち点、1つの得点、1つの失点がヴィヴィッドに次ラウンドへの進出に影響するまったく息の抜けない試合の連続ということになる。<ガンバ大阪戦より。ガンバの重厚多彩な攻めの前に札幌守備陣は対応に追われた> 「選手真っ白」悔しさ残る敗戦(ガンバ大阪戦=28日) 昨年は1分2敗と、まったく不本意な成績で大会を後にした札幌だったが、今期は昨年5位で同様に苦汁をなめた北海道プリンスリーグで覇権奪還に成功し、揚々とJヴィレッジに乗り込んできた…はずだった。 が、「今期はこれまでJリーグのユースチームとの試合を一度も体験しないままこの大会にやって来て、いきなりそれもガンバという強豪チームとぶつかって、選手たちは非常に固かった。真っ白になってしまっていた。」(札幌ユース・四方田監督)と言うように、緒戦となったガンバ大阪戦は立ち上がりから主導権を握られる。 「できればもっと粘って後半に勝負をかけようというプラン」(四方田監督)は、前半の20分(注・40分ハーフ)に崩された。ガンバの右からのコーナーキック。クリーンヒットした相手のヘディングシュートはGK平加涼が体で止めたものの、倒れた体の足付近に残ったボールを巡ってゴールマウス正面で両チームの選手で混戦となり、わずかにDF熊澤覚の足が相手DF内田達也の右足に及ばずボールはゴールマウスへと転がる。札幌にとってはその前のプレーでDF松本怜大が負傷し、ラインの外で治療を受けている1人少ない状況でのプレーだったことも悔やまれた。 先制点で余裕を持ったガンバは攻め急ぐことなく、最終ラインでしっかりとボールを回してから隙を見て前線へと速いボール回しで攻めてくる。対する札幌はそれまでの中盤で競ってつないで行くサッカーから、攻めに出てくるガンバの背後を狙うカウンターに活路を見出そうとするも、中盤から相手DFライン裏へのパスと走り込むアタッカーとの呼吸が合わず、エンドラインを割る場面が目立つ。
<期待のFW横野もガンバ守備陣の前に自由を与えられずシュートは1本に終わる> 後半、噛み合わない攻撃陣の修正を図り突破力や個人技に長けたMF能登剛、MF古田寛幸らを投入すると好機の数は着実に増え、シュート数も前半の2から6へと増加を見せるものの、計8本のうちFW選手によるシュートが1本だけだった(横野)ことからもわかるように、相手を崩しきってのフィニッシュではなく、手詰まりとなってのミドルレンジからのシュートが主で、枠を捉えられないとなるといたずらに時間が過ぎるばかり。薄曇で時おり陽が射す程度ではあったが30℃を記録した暑さの中、次第に選手たちの足が重くなったところを狙われ、後半13分には自陣ペナルティエリアの中でクリアに手間取ったところをガンバFW吉本和平に蹴りこまれ、さらに21分には前がかりになったラインの裏をパス1本で抜かれ、左45度からFW大塚翔平に鮮やかに左足で決められダメを押された。 リードを広げセーフティーに試合を進めるガンバに対し、終盤にも好機を作る札幌だったが、最後の決定機となった35分のMF竹内清弥のミドルシュートも枠を外れ涙を呑んだ。 グループE・第1回戦(7/28・15:00・Pitch5) ガンバ大阪ユース 3-0(1-0/2-0) コンサドーレ札幌U-18 得点者=内田(20分・G大阪1-0)、吉本(53分・G大阪2-0)、大塚(61分・G大阪3-0) 札幌のメンバー=GK1平加涼(3/cap)、DF2山川詩音(3)→DF7岩月章太(3)、3松本怜大(2)、4熊澤覚(2)、5加藤大己(2)、MF8鶴野太貴、18佐藤明生(2)→、MF14古田寛幸(1)、20竹内清弥(2)、FW9横野純貴(3)、10大西洋平(3)→FW25金子顕太(1)、19玉岡營根(2)→MF11能登剛(3)
<札幌MF佐藤の進路を切るガンバ守備陣。ガンバは堅い守備をベースに良い形で攻撃へつなげていた> 四方田監督のコメント「できればもっと粘って後半に勝負をかけようというプランで試合に臨んだ。1点先制されたが0-1のままもっと我慢できていれば終盤にチャンスがあると思った。攻めに出たところを1本のパスで裏を取られ失点した(3点目)のが勿体なかった。選手たちは最初は固かった。今期はこれまでJリーグのユースチームとの試合を一度も体験しないままこの大会にやって来て、いきなりそれもガンバという強豪チームとぶつかったせいか、真っ白になってしまっている選手もいた。後半はボールを奪って相手ゴールに向かっていくアグレッシブな面が見えたし、ガンバという相手でも1対1の奪い合いで五分に渡り合える選手もいた。どうしようもなくやられてしまったという感じではなかった。明日(FC東京戦)はがむしゃらに行くしかない。選手たちの気持ちに期待している」
2007年07月29日
横野殊勲のハット。札幌U-18、FC東京に快勝【福島】 第31回日本クラブユース選手権は29日、福島県楢葉町のJヴィレッジでグループラウンドの第2戦が行われ、コンサドーレ札幌U-18は関東地区予選1位のFC東京U-18と対戦し、3-1(2-0/1-1)で今大会初勝利を挙げた。 前日の初戦でガンバ大阪に屈し、グループラウンド突破に向け後がない札幌は雨・気温24℃というコンディションにも恵まれ豊富な運動量で試合の主導権を握り、前半33分、37分とFC横野純貴の連続ゴールでリードする。後半東京の逆襲に遭う時間帯もあったが、ここを1失点で凌ぐと、29分にセットプレーから横野がこの日3点目となるヘディングゴールを突き刺してダメを押した。 大会は明日は休息日となり、札幌は31日(水)に大宮アルディージャユースとベスト8入りをかけてグループリーグの最終戦を行う。<雨中の熱戦を制し、サポーターに向け歓喜する札幌U-18イレブン>
2007年07月28日
札幌U-18は黒星発進【福島】 第31回日本クラブユース選手権は28日、福島県楢葉町のJヴィレッジで競技初日のグループラウンド戦が行われ、北海道代表のコンサドーレ札幌U-18は強豪ガンバ大阪ユースと対戦し0-3(0-1/0-2)で敗れた。 大会は全国から地区予選を勝ち抜いた24チームによって争われ、4チームづつ6つのグループに分かれた総当りリーグ戦を行い、各グループ1位の6チームと2位チームの中で成績上位の2チームを加えた8チームが決勝トーナメントに進出する。 グループEに属する札幌は、明日29日13:00からFC東京U-18と、休息日を挟んだ31日に大宮アルディージャユースと対戦し、鈴木智樹らを擁しベスト4に進出した2002年度以来のグループリーグ突破を目指す。<ガンバ大阪-札幌/前半19分、札幌ゴール前の混戦からガンバ内田に押し込まれ先制を許す>
2007年06月17日
札幌、仙台と分ける-Jサテライトリーグ 【仙台】Jサテライトリーグは17日(日)、グループAの第9日目が行われ、コンサドーレ札幌は宮城県仙台市のユアテックスタジアムでベガルタ仙台と対戦し、2-2で引き分けた。 立ち上がりから札幌は積極的に試合を進め、前半3分に右サイドからMF岡本が左足で先制点を決め、前半ロスタイムにU-18から参加したFW横野のゴールで追加点を奪い、前半を2-0で折り返したが、後半は仙台の逆襲に遭い、退場者を出したこともあって終盤に追いつかれた。 札幌の今期サテライト戦通算成績は0勝3敗1分。次の試合は7月1日(日)14時からホーム・宮の沢白い恋人サッカー場に鹿島アントラーズを迎えて行われる。 札幌の出場選手=GK佐藤優、DF=関、金子(→加藤※)、吉瀬、岩沼、MF=岡本、鈴木、上里、川崎、FW=西、横野※(→佐藤明※) ※=U-18所属の選手 札幌の得点=岡本(3分)、横野(44分)-充実の前半、課題の後半- 「前半は素晴らしかった。今年のサテライト戦で一番の内容だったと思う」と三浦雅之コーチが試合後振り返ったように、前半の札幌はアグレッシブさを前面に出し、ホームチームを圧倒する。 早くも3分には右サイドでパスを受けたMF岡本が縦への勝負をかけ、深い位置から押し上げてきたMF鈴木に一旦預けたボールの返しをもらって左足を振りぬいて決めた。パスを出してそれで終わりというプレーではなく、次の動きを怠らずシュートコースを見切って決めた質の高いプレーだった。 その後も札幌は優勢に試合を進める。西、横野の若いFWコンビが仙台の木谷、白井という百戦錬磨のセンターバックコンビを相手に次々に仕掛け、岡本、川崎の両サイドハーフにボランチの上里、鈴木らも絡んでトライアングルを形成して繋ぎながら攻める場面も目立ち、過半の時間を仙台陣内で進めた。前半だけでシュートは8本、コーナーキックは9本も得たほどである。 これだけ多くのチャンスがありながら1点では勿体無いと思われた前半ロスタイム、新旧のユースコンビによって2点目が入る。中盤やや左でボールを受けた西が正面Pエリアすぐ外にいた横野に渡すと、受けた横野はDF2人に寄せられながらも鮮やかにターンし、右足のグラウンダーのシュートでゴールネットを揺らした。 後半になると仙台も馬力のあるFWウィリアンを投入し反撃に移る。たびたび札幌ゴールが脅かされるものの、FW中原らの決定力不足にも救われ札幌リードのまま迎えた後半23分、速いテンポのパスが札幌ゴール前で仙台MF金子に渡り、体を寄せたDF吉瀬が倒したとして得点機会阻止で退場となり、これにより仙台に与えられたPKを25分にウィリアンが決め1点差に詰め寄られる。「先にこっちが体を入れていて、相手の方からぶつかって来て倒された」と納得のいかない表情で吉瀬が語った微妙な判定で1人少なくなった札幌は、以後前半の飛ばしすぎもたたって足が止まりがちになり防戦一方となる。GK佐藤の身体を張ったファインセーブなどで仙台の猛攻を食い止めてきたものの、ついに後半38分に1人少ない影響からか右サイド(仙台の左)の熊林をフリーにしてしまい、易々と入れられたクロスを中原に頭で決められて同点とされ、試合はそのままタイムアップとなった。 トップの試合に続いて今回も微妙な判定に試合が左右されたと言えなくもないが、途中までは納得の試合を披露できたこともまた前向きに評価したい。特に前回の対戦では直接決めたフリーキック以外に見せ場がなかった上里にも運動量が戻り、岡本、岩沼のルーキーコンビにも輝きが増してきたことなどが好材料として挙げられる。
-選手コメント- 先制点のMF岡本「以前よりは動けるようにはなってきているとは思いますが、まだまだ体力的にも技術的にも劣っているところがある。ゴールは、シュートコースはあそこしかないと思って打ったらちょうどいい所にいってくれました。きょうは左の(川崎)健太郎さんが攻め上がることの方が多かったので、これからは左右どちらからも攻めていけるようにしていきたい」 2点目を奪った横野(U-18)「サテライト戦は初めて呼んでもらいました。ゴールの場面は相手のGKが右に寄っていたので、DFが仕掛けてくる前に打とうと思いました。いいコースに行ってよかったです。サテライトでは相手のDFがキープさせてくれないので、そのあたりを鍛えて、前線でキープできてゴールをたくさん決められる選手になりたいです」 キャプテンマークを巻いたMF鈴木「ウィリアンに肩を蹴られて痛かったです。骨ではなく筋肉のところなので大丈夫です。岡本のゴールでは自分が起点になれてよかったです。前半はボールもよく動いていて楽しかったですが、ああいう形(退場者が出る)とDFできる人がいないし、自分がやるしかなかったです。そこからまた1点を取られたのでダメですね。トップチームが頑張っているのに自分たちがサボっているようではダメなのでしっかりとやっていきたい」 三上強化部長「きょうは今までやってきたアグレッシブにプレーするということに加えて、ポゼッションを意識しようということでやったが、前半に関しては一人一人のパフォーマンスも良かったしできていたと思う。ただ後半の10分、15分というところからみんな足が止まってしまった。きょう60分間できたことを次は70分、80分と積み上げていくことが今後の選手たちの課題として残りましたね。そんな中、ユースの横野は昨日も試合に出てきょうもこれだけやれていたということを評価したい」 -移籍の林が出場- ベガルタ仙台へ期限付き移籍となって4日目のGK林卓人がサブメンバーとしてベンチに入り、後半11分からピンク色のGKユニフォームに身を包んでゴールマウスに立った。DFラインとのバックパスの処理で冷やりとさせられる場面もあったが、後半は仙台が優位に試合を進めたこともあって決定的なシーンは訪れなかった。試合後はすぐ後ろに陣取っていた札幌サポーターからも熱い林コールを浴びた。林は久しぶりの実戦に大粒の汗を滴らせながら「まだまだです。これから連携面など高めていきたい」と語り、試合後は札幌の選手バスのところまで出向いて数日前までのチームメイトと会話を交わしていた。
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2007年06月14日
立場上ビミョーですので、多くの「皆さんがお怒りになっていらっしゃるであろう点」について、皆さんと同じ目線、同じ価値観で書きなぐったりするのは控えます。 第一、今回は現場に行っていませんので(^^;;; ただ、報道関係の端くれで試合の現場にいる者として憤怒…ってゆーか、危機意識を感じてしまうのは、リーグ公式の報道機関による今回の報道の内容についてです。 監督コメント、選手コメント、試合総括。 どれを取っても「皆さんがお怒りになっていらっしゃるであろう点」については一切触れられておりません。 この3シーズン、アウェイのほぼ全戦とホームゲームでもたびたびこうした監督、選手への取材の場に身を置いておりますので、その経験からここから先はあくまで「想像」で書きます。 監督(今回の場合、敗戦チームの監督は本当にコメント拒絶だったそうですが)も、選手も「皆さんがお怒りになっていらっしゃるであろう点」についてはしっかりと口にしていたと思います。 そして、それらを元に記事を送信する担当ライターの方も「皆さんがお怒りになっていらっしゃるであろう点」についてはきちんとありのままをキーに打ち込んでいたと思います。 しかし、アップされた記事にはどこを探しても「皆さんがお怒りになっていらっしゃるであろう点」が存在しないのではないでしょうか。 もちろん、時と場合と状況によっては守らなければならないこともあるとは思います。 が、結果として「身内」をひたすら守る思考や行為が、自分たちが身を置く世界(業界)の価値を下げてしまうことにはなりはしないのか、そのあたりの熟考すらあの公式報道機関においては為されていないのではないかと考えてしまいます。 くどいようですが、私はこれまでにもそういった「実例」をナマで何回も見ています。現場を走り回り、汗水たらしてコメントを集め、必死こいて原稿をまとめて送り、アップされてみたら肝心なところがザックリ…という実例を何度も見ています。 現場の人達はみなサッカーを愛し、本当に誠心誠意「ありのままを伝えよう!」と頑張っています。各地域の担当ライターの中には心から尊敬できる人が何人もいます。そういった方々がサッカーを愛するがゆえに、より多くの人に現場の真実の姿を伝えたいという思いゆえに綴った魂の記事のうちのいくつかの部分が、たぶん恐らくどこかの段階で何処へとも知れず葬られているのかもしれません。あくまで“かもしれません”。 以上。「想像」で書かせていただきました。
2007年06月04日
札幌、仙台に逆転負け-Jサテライトリーグ 【札幌】Jサテライトリーグは3日(日)、グループAの第7日目が行われ、コンサドーレ札幌は札幌市西区の宮の沢白い恋人サッカー場でベガルタ仙台と対戦し、1-2で敗れた。札幌の今期サテライト戦通算成績は0勝3敗。次の試合は17日(日)に同じベガルタ仙台と今度は相手のホームである宮城県仙台市のユアテックスタジアムで行われる。 昨日のJ2京都戦で先発を外れた選手によりメンバーを構成した札幌は、本職のDF陣が怪我や出場停止などで不在の影響からか再三仙台に攻め込まれるも、前半32分に京都戦途中出場のMF上里が鮮やかなフリーキックを決め先制。前半を1-0で折り返したが、後半4分と20分に仙台FW中原にゴールを決められ逆転された。 札幌の出場選手=GK髙原、DF=岡田、鈴木、金子、岩沼、MF=岡本(→熊澤※)、カウエ(→鶴野※)、上里、関、FW=相川、石井(→西) ※=U-18所属の選手-好機多いもミス多く勝利逸す- 今期初のサテライトのホームゲームは好天に恵まれ、宮の沢は1,944人のサポーターで埋まった。 三浦新体制での方針として、サテライトの選手の実戦機会を重視し、積極的に練習試合を組み、ナイターリーグもスタートさせたが、プロ相手の試合は3月以来久々。そのせいか立ち上がりは動きが硬く仙台にペースを握られてしまう。ここを耐えた10分過ぎからセットプレーやカウンターで金子、石井がゴールを脅かしリズムを作ると、守っても今期練習生契約から再びプロ契約を勝ち取ったGK髙原が素晴らしい反応で何本も相手決定機を止めたり、積極果敢にラインを上げて相手オフサイドを誘うなど戦況を五分に戻す。 そして前半31分。札幌は仙台陣内で相川とのパス交換で抜け出したカウエが仙台MF田村に倒されフリーキックを得る。ゴール正面やや右で30m弱の距離から上里が左足で放ったボールは、相手選手の壁の上を高速で越え、一瞬遅れて反応した仙台GK小針の手をすり抜けるようにしてゴールネットを力強く揺らした。「最初の軌道と違った。最後はブレて急に落ちた。GKにとっては厄介なシュート」(小針)という上里のキックは昨年末から練習してきた無回転のフリーキック。先制点で宮の沢のスタンドが大きく沸いた。 その後は再び仙台に再三好機を作られたが何とか前半をリードで折り返す。 後半立ち上がり4分に途中交代の仙台FWウィリアンから右に素早く展開されたボールをMF金子に折り返され、最もファーサイドに詰めていたFW中原に蹴り込まれ同点とされる。札幌はサイド攻撃に活路を見出そうとし、実際クロスは数多く記録したもののゴール前で合わせる選手との呼吸やクロスの精度がいまひとつでなかなか決定機まで持ち込めない。逆に20分、仙台にカウンターを許し、一旦は遅らせることができたかに見えたところをゴール前でMF冨田から再び中原につながれて決められ逆転されてしまう。 その後は後半37分、札幌は右サイドからの上里のフリーキックをFW相川が競り合ってゴール前に落とした絶好機を後半から出場のFW西が痛恨のシュートミスでフイにするなど、双方ミスで好機をものにできない展開が続きタイムアップを迎えた。 前半だけで6つものオフサイドを誘ったDFラインの果敢なプレスやDF岩沼、MF岡本の両ルーキーの溌剌としたプレー、GK髙原の神がかり的な好セーブなど光る面もあったが、90分フル出場したにもかかわらずシュート0に終わったFW相川や、クロスボールに精彩を欠いていたDF岡田、全体の中に埋没してしまったかのようなMF関など、ある程度実績のある選手たちの動きが物足りないものであったことは否めない。また、何度も自陣の危険な位置で反則を犯して相手にフリーキックの機会を与えてしまっていたこともチーム全体の反省材料として挙げねばならないだろう。
-熊・鶴コンビが出場!- U-18チームからはともに2年生のDF熊澤覚とMF鶴野太貴が出場した。鶴野は後半21からカウエに替わってボランチの位置に入り、熊澤は後半32分に岡本と交代でセンターバックとして出場(鈴木がボランチに上がる)。鶴野はサテライト2試合目、熊澤は初出場となった。 2人とも直接勝敗に絡むプレーはなかったが、試合後は「運動量とキックの精度がまだまだ足りない」(鶴野)、「相手との駆け引きや技をもっと磨かなければいけない」(熊澤)と反省を口にし、「まずはユースのプリンスリーグやクラブユース選手権で結果を残して、またトップチームの練習やサテライト戦に呼んでもらえるように頑張りたい」と声を揃えた。 -選手コメント- 金子「暑さは感じませんでした。(慣れないセンターバックは)いや、チーム事情ですし、いつものことですから」 西「(後半37分、絶好の同点機にシュートを外す)あれは狙い通りのプレーだったのですが、あまりにもいい球が来すぎて焦ってしまいました。きょうは相手のプレッシャーもそれほど厳しくなかったし、去年に比べればいいプレーもできていると思うが、FWで出る以上は点を取っていかないといけない」 上里「無回転のフリーキックは昨年末から練習していました。ボールの特性を生かそうと思っています。特に誰かの真似をしているわけはありません。練習では枠を外れることが多かったので枠を捉えることだけを考えて蹴りました。これが身に付けば大きな武器になるし、試合出場の機会も得られると思うので磨いていきたい」 岩沼「きょうの相手はJリーグのチームなので身体も強いし、思うようには出来ませんでした。左サイドバックをずっとやっていますが、中盤でもどこで出てもこなせるように、球際の強さ、1対1の強さを磨いて早くトップの試合に出られるように頑張っていきたい」 石井「(次のJ2はダヴィが出場停止なので)FWは誰と組んでも問題はない。(中山)元気さんとももう3年一緒にやっていますのでお互いのことはわかっています。まだ今期先発出場はないが、最初から飛ばしていきたい。(藤田がよく中山選手のブログでいじられているが)自分もいじってもらいたいですね(笑)。自分はパソコンを持っていませんが、寮のパソコンで『しまふく寮通信』はよく見ていますし、サポーターの皆さんとも交流ができると思うので自分でもやってみようかなと興味は持っています」
-今期初のサテライト、宮の沢沸く- 好天の日曜日。昨年までのサテライト戦に比べ、多少スタンドの埋まり方が遅かったものの最終的には2千人近いサポーターで客席はほぼ埋まった。HFC門脇常務は「2千人は入ってほしかったがまぁまぁだろう」と評価。運営はHFC社員と下部組織の選手にボランティアスタッフ。“ホームメード”の試合に今後も大勢の来場を期待したい。次の札幌ホームのサテライト戦は7月1日(日)14:00からの鹿島戦(宮の沢)となる。入場料\1,000(税込)。
2007年06月02日
本日行われましたJ2第19節・対京都戦。 結果はご存知の通り札幌が2-0で勝利を収めております。 この試合、DF曽田のJリーグ戦通算200試合出場が話題となりました。 全試合をコンサドーレ札幌の選手として出場した記録であり、 もちろんクラブとしては前人未到の数字です。 おめでとうございます。 そして、札幌ドームで公式戦の半数前後が行われるようになった今日でも コンサドーレサポーターが「聖地」と呼んで憚らない厚別競技場。 この厚別でのJリーグ戦の通算勝利数がきょうの勝利で区切りの50となりました。 そして惜しかったのが、コンサドーレ札幌のJリーグ通算ゴール数。 この試合を迎える前の時点で、札幌のゴール数は497でした。 つまり京都戦で3ゴールが加算されれば500ゴールを達成できたわけです。 対京都で3点取れると思っていた人はそう多くはないのではないかと思いますが、 もし仮にロスタイムのダヴィのフリーの相手GKとの1対1のシュートが入っていたら…。 年度別ゴール数は以下の通り。 1998年(J)=57 1999年(J2)=54 2000年(J2)=71 2001年(J1)=43 2002年(J1)=30 2003年(J2)=57 2004年(J2)=30 2005年(J2)=54 2006年(J2)=77 2007年(J2)=24(第18節終了時まで) 計 =497 区切りのゴールはとおり 1=バルデス~1998/3/21 清水(日本平) 100=OWN GOAL~1999/9/16 甲府(厚別) 200=ウィル~2001/7/14 福岡(博多の森) 300=砂川~2003/9/6 鳥栖(鳥栖) 400=相川~2006/4/5 草津(札幌ドーム) 次節、鳥栖戦で500ゴールは見られるでしょうか。 また、誰が決めてくれるのでしょうか。 ダヴィは2度目の警告累積で2試合の出場停止となります。 中山、石井、砂川といったところに期待がかかりますが、 きょう来日初ゴールを決めたブルーノのように、 意外な選手が記録するかもしれませんね。 ※記録はいずれもJリーグのリーグ公式戦です。 ナビスコカップ、参入戦、天皇杯などは含みません。
2007年03月04日
札幌、鹿島に敗れる-Jサテライトリーグ 【鹿嶋】Jリーグは昨3日のJ1、J2に続き、4日からJサテライトリーグが始まった。コンサドーレ札幌はAグループの1日目として茨城県鹿嶋市の鹿島アントラーズクラブハウスグラウンドで鹿島アントラーズと戦い、0-2で敗れた。 昨日のJ2京都戦の未出場選手が主に顔を揃えた札幌は地力に勝る鹿島の攻撃に耐え、逆に好機も作ったが、双方無得点で迎えた終盤にミスから失点を喫し、更にPKを与えてこれを決められ、反撃も及ばず0-2で終了した。 札幌のサテライトの次戦は次週11日(日)14時より、千葉県柏市の柏の葉公園競技場にて柏レイソルとの間で行われる。 札幌の出場選手=GK佐藤、DF=岡田、池内、吉瀬、MF=上里、関、鈴木、金子、川崎(→西)、FW=石井(→岡本)、相川 (上里は実質左サイドバック/中盤は右に関、左に川崎)-アグレッシブさあるも熟成途上を露呈- 札幌の選手のうち昨日の京都戦出場組の大半は長らくのキャンプ生活を終えて帰札。三浦雅之コーチがリカバリー調整のため帯同したことにより、サテライト戦とはいえ三浦俊也監督が自ら指揮を取った。 「昨日あまりいい試合ができなかった反省を踏まえて、アグレッシブにやってほしいという話をして選手たちを送り出した」(三浦監督)という札幌だったが、序盤からホームの鹿島に押され、早くも7分にはぺナルティエリア内で突破を試みた鹿島FW興梠をDF池内が倒してしまいPKを献上する。しかしMF増田が試みたPKを札幌GK佐藤がよくコースを読んで鮮やかに止め、以後は徐々に札幌がペースを掴みはじめる。 互いに決定機もあったが、鹿島は札幌最終ラインの体を張った守備にシュートを止められ、札幌は石井、相川の2トップが絶好のシュートを外すなどしてスコアは動かない。札幌は前半終了間際には連続してコーナーキックを得るなどしたが無得点のまま終了。 「前半、アグレッシブさについては出ていた」(三上強化部長)の評価を受けた後半も双方攻め合うなかなかに見ごたえのある攻防が続き、相川や途中出場の新人岡本(ルーテル学院出身)が積極果敢にシュートを試みるも鹿島GK小澤に阻まれるなどで得点には至らず。逆に39分、集中が切れたのかゴール前でボールコントロールを誤った上里が興梠にボールを奪われ、易々とゴールを許す。続く42分にも左サイドからエリア内に入ってきた鹿島FW佐々木を上里が倒してこの試合2本目のPKを与え、今度はこれを佐々木に決められて0-2となりそのままタイムアップの笛を聞いた。 昨年までの守備のベースとなる戦術が大きく変わった札幌は、ゾーンを基本としながらもついついボールの動きに対して複数の選手が寄り固まってしまう悪癖がある。本来サイドの守備が得意ではない右・岡田、左・上里という選手をDFラインに配していたとはいえ再三サイドを突破され、苦し紛れに反則もしくは反則すれすれのプレーで止めざるを得ない局面が目立った。また、奪ってからの組み立てにも意志の疎通が足りず、昨年までのボールをつないで外へ中へ…という展開と集散を持った攻撃ではなく、単純に相手の裏を狙うというやり方が主だった。鹿島が選手交代などでややバランスを崩した終盤には連続攻撃で鹿島の選手たちを自陣に釘付けにする時間もあったが、こういった好機で顔を出した決定力不足とともに、よりよい形で攻撃に移れる守備をも構築しきれていない点が課題として残ったと言えるだろう。「今年のやり方は磨いていけば昨年までよりもよいチームになると思う」(鈴木)という言葉を信じ、今しばらく三浦コンサドーレの熟成を見守っていきたい。 個人では右ハーフとして豊富な運動量で再三の突破と中盤の守備に貢献したMF関と、ゴール前の最終局面で身体を投げ出すようにして鹿島の怒涛の攻撃を食い止めたDF吉瀬、途中出場で不慣れなFWとして起用されながらも遠慮を知らない突破で見せ場を作った岡本が印象に残った一戦だった。
三浦俊也監督「全体的にはみんなアグレッシブに激しくプレーしてくれた。合格、あるいは合格に近いプレーだったと思う」 鈴木「前半の方がボールは回っていたと思う。守備は磨いていけば良くなる。このチームの問題点は決定力と攻撃がマサさん(西谷)頼みになっているところだと思うので、そこを修正していかないといけない」 石井「(4年前に初のサテライト戦の鹿島遠征に当時ユース2年生として参加)あの時はちょっとしか出られなくて悔しかった。中盤から後ろのフォーメーションや守備のやり方が変わり、FWも多少影響があるかもしれない。練習してコンビネーションを上げて自分のプレーを出せればこの戦術でやれる自信はある。久しぶりに札幌に戻れるので素直に嬉しい」 -ルーキー岡本、溌剌デビュー- 熊本・ルーテル学院高校から加入した岡本賢明(18)が実戦デビューを飾った。元々は中盤の選手ではあるが、きょうは石井に代わって後半17分から2トップの一角に入った。「あまり経験のないポジション」(岡本)とは思えぬ溌剌とした動きで何度も鹿島DFの裏を狙い、35分には思い切り良く左足を振り抜くシュートを試み、GKの攻守に阻まれたものの、集まった50人ほどの札幌サポーターの歓声はもちろん、鹿島側の観衆のどよめきも誘った。 初めてのプロでの生活に「結構キツかったですけれど、集中していいキャンプができたと思います」と語る岡本は「持ち味は意外性のあるプレーです。次に何をやるかみんながわからないプレーしたい」と瞳を輝かせ、その後は新人らしく荷物運びに精を出していた。来月には19歳となるこの若武者から目が離せない。
2006年12月24日
堀井岳也選手、引退セレモニー 札幌、山形でも活躍した甲府のFW堀井岳也(31)が今期限りでの引退を表明し、23日(土)仙台・ユアテックスタジアムでの天皇杯全日本サッカー選手権準々決勝「ヴァンフォーレ甲府-コンサドーレ札幌」戦に先立ち引退セレモニーが行われた。山梨県甲府市で生まれ育った堀井は青山学院大学卒業後、当時JFLに所属していた地元のヴァンフォーレに入団。2000年にはモンテディオ山形へ移籍し、卓越した得点感覚でゴールを量産した。そのプレーが認められ2001年9月に当時J1のコンサドーレ札幌へと移籍。初出場となった札幌ドームでの清水エスパルス戦で名刺代わりの延長Vゴールを決める華々しいJ1デビューを飾り、以後札幌がJ2に陥落した後も世代交代が進む中、貴重な戦力として活躍した。 昨2005年は一時影を潜めていたゴール前での積極性が蘇り大いに期待されたものの、5月の山形戦で相手選手と交錯し右足を骨折。シーズンのほとんどを棒に振り、年末には札幌から戦力外通告を受けた。「怪我も治っていたし、あの状況では辞められなかった」(堀井)と他チームでの現役続行を決意。J1昇格を決めていた地元の甲府に戻り、大木監督の下攻撃サッカーの一翼を担うべく奮闘したが、FWの層の厚さからリーグ戦出場は16試合1得点に留まり、引退を決意した。 この日の天皇杯札幌戦もベンチ入りは叶わずスーツ姿でユアスタ入り。仕事の都合で現在は栃木県で暮らす両親を招待し、吹っ切れた笑顔で取材に応じてくれた。 「現役に未練がまったくないわけではないが、J1でもやれたし、たいした選手ではないわりにはよく頑張ったと思う。(9年間の現役生活の中で最も長く在籍した)札幌が相手のときにこんな引退式をやってもらえるなんて巡り合わせを感じます」と語り、「たくさん来ている札幌のサポーターも皆さん堀井選手に会えるのを楽しみにしていますよ」と話を向けると「いやぁ、(全体の)0.1%くらいじゃないですか」と謙遜。甲府のサッカーについては「甲府強いよ。入ってみていいサッカーやっているのでビックリした。札幌のサポーターも相手が甲府だから『いける』って思っているんじゃないの?そうはいかないよ!」と甲府の一員である誇りを見せた。 選手入場前にピッチに立ち、マイクを通じて引退の挨拶を行い、甲府、札幌双方から花束が贈られ、試合後には選手が引き上げた後にピッチを一周。互いのサポーターから注がれる熱い「ガクヤ」コールに応えていた。 引退後は甲府にそのまま在籍し、育成スタッフになる予定とのことである。第2のサッカー人生として自分自身を超える山梨のサッカー少年の育成に期待したい。
2006年11月24日
サッポロビール株式会社の北海道本社が、 このたびサッポロファクトリー内に新しく建てられた「フロンティア館」に移転いたしました。 移転に際しまして「コンサドーレ札幌サポーター有志一同」様より、写真(右)のお花が贈られました。 「有志一同」となっておりますため、実はどなたが贈られたものか、 サッポロさんの方でもわからないということです。 そこで、本日ご訪問した折り、「なんとかサポーターの皆さんに御礼の気持ちをお伝えしてください」と 依頼されましたので、僭越ながらこの場を借りまして サッポロさんからのメッセージをご紹介させていただきます。<サポーターの花=右/左はHFCから> サッポロビール株式会社 北海道本社代表 常務執行役員 戸田勇三様より 「このたびは弊社の新事務所移転に際しまして大変美しいお花を頂戴し、 誠にありがとうございました。 サポーターの皆様の暖かいお気持ちに驚きと感謝の念でいっぱいです。 昨日のヴェルディ戦は私も観戦し、見事な勝利に涙ぐんでしまいました。 今後もコンサドーレをサポートして参りますので、 サポーターの皆様方も引き続きどうぞよろしくお願いいたします」
2006年11月18日
うわっ!ごめんなさい! オレ、「きょうで199試合です」って 周囲にも本人にも言っちゃいました! ご本人的には「え?全然知らなかったです」ってことでしたが… 内訳は、 J1=32試合 J2=150試合 ナビスコ杯=6試合 天皇杯=12試合 なぜ間違えたかというと今年の天皇杯三回戦(新日鉄大分戦)に 途中出場していたことを見落としていたからだと思います。 これはコンサドーレ札幌史上、田渕龍二選手(208試合)に次いで、2人目の快挙であります! とにかくおめでとうございます!&皆さんごめんなさい