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ノノ社長の経営哲学に関する一考察(4)

2015年02月12日

レコンビン、松山光、小野伸二、イナ。
すべて確固たる経営理念から成り立った戦略だ。「クラブを大きくする」ため。

大きくする ⇒ サポートが増える ⇒ 勝つ確率が高くなる

費用にしても、観客数にしてもまず理念が無いと始まらない。

イナに声を掛けた時、伸二をスカウトに使った。
「カネは無いけど一緒にやりたい」とイナに伝えた。
伸二の答えは3分後に来た。「イナ、いい感じですよ」

「ノノ枠です。」

ノノ社長は真顔で答えた。元選手だから出来る大技なのだろう。でもそれだけだろうか。そこに至るまでの細かなプランが絶対にあったはずだ。練って練ってアプローチした。その結果、イナの好感触だったのではないか。
コンサドーレが目指すもの。イナにはどのように伝わっただろうか。あるいは伸二は当時どう感じ、いまどう感じているだろうか。
ノノ社長の存在感が大きくなっているのではないか。

ノノ社長は今回、わかっちゃいるけど煮え切らない問題にも触れてくれた。
ベテラン(代表経験者含む)と若梟のバランスの事だ。ハッキリ言ってくれて良かった。
「若梟の出番は減っていくだろう」「J1へ上がれば、クラブ規模が大きくなればますます若手の出番が減るだろう」と。
そうなのだ。強くなるという事は今までの路線とは違うメンバー選定に成らざるを得ない。

しかしノノ社長は続ける。アジアやJ2・J3への武者修行は「コンサをやめても他のクラブでサッカーを続けられるたくましさを身につけて欲しいからだ」と。
ここに人間・野々村芳和の真骨頂がある。わずか2年で戦力外通告をされたかつての野々村選手。その選手が今のコンサのトップだ。こんなに可能性に満ちたクラブが他にあるだろうか!


ノノ社長の経営哲学に関する一考察(3)

2015年02月12日

サポの温度差という部分は、いろんなファクターがあって例えば、集客増がいいのか、売上だけでなく利益が出ないと意味がないだとか、勝ち負けにこだわる、いやいや勝てなくても他の部分で爪跡を残そうだとかいろいろあるのだが、ノノ社長語録から引っ張るならば、

「結果と別物」の何かを意識というか共有しなきゃいけない時期ということで。ここは非常にデリケートな部分なので、どう書くか迷う所ではあるが、ノノ社長は「予算を2000年位の規模にする」という目標を立てた。
その前提としてJ2のレベルが当時よりも格段に上がったこと。それから「昇格しなきゃならない」と思ってる人達と、「まだ昇格に向けてのスタートラインに立ったばかり」と思ってる人では、結果(目先の勝敗)に対する思いが違う。ノノ社長がココに触れた事が実はすごく重要で、キャンプ中でシーズンインする直前にこの見解を出してくれたのは非常に良かったと思う。

どちらがいいとか悪いとかを言っているわけではないのだ。とにかくJ1で戦うためのクラブの規模では「まだ」ないと言っている。そして次の言葉はかなり強く俺の胸に響いた。文字を拡大しよう。赤くしよう。この言葉を胸に開幕を迎えるべきだと思ったから。

「現状は良くなっているが、まだまだ足りない」

「6位に入れなかったらダメというのは違うんじゃないかと思う」

俺は2014年シーズン「優勝」を掲げて、目標を下方修正しながら「6位」にこだわった。でも財前解任には反対した。
振り返るとバルバリッチになって、「バックパスだらけの」ポゼッションサッカーは捨て去り、かなりエキサイティングなサッカーを構築しかけてはいる。そんな中で終盤の4引き分けを見て、ボランチの大改革が必要だと思った。そしてそれは現実のものとなりそうだ。

ノノ社長は、ハッキリと明言した。昇格できなくても6位に入らなくても自分からは辞めないと。

「辞めろと言われるまで辞めない」

俺はそれでいいと思う。なぜか。
クラブの規模を大きくするのが先決だからだ。
選手層をかなり厚くしたのは、それなりの考えがあっての事だ。中には「コンサをきっかけに長くサッカー選手で居続けて欲しい」と保有している選手もあると言う事だ。勝ち負けだけじゃない。人材育成のクラブも目指している。






ノノ社長の経営哲学に関する一考察(2)

2015年02月12日

経営者野々村芳和(ののむら・よしかづ)は成長している。一サポーターごときが何を上から目線でと思うかもしれないが、本当にそう思う。
たとえば、早朝のどさんこワイドにはノーギャラで出ているという。まさかと思う人もいるだろう。しかし現実なのだ。コチラからお願いして出してもらっているからだという。ギャラが発生しなくてもコンサドーレを宣伝したい。この一念の強さを俺達サポはもっと共有しなきゃいけない。SNSでもいい。とにかくお願いするのだ。最近で言えば、ドーレくんのセンターだ。投票をお願いするしかないじゃないか。ツイッターでやるならハッシュタグに

#hokkaido #consadole #sapporo と付けりゃいい。

ノノ社長は大いなるヒントを与えてくれたじゃないか。まず行動だよ。
いろいろな人がコンサに対して評論家になっていく。当事者から一歩外、一歩外に出て行く。中心のコア層が減って周りからそっと見守っている層が分厚くなってやしないだろうか。社長の話を聞いて俺はそう感じた。

サポーターにだっていろんな人がいる。サポ集会のたったの100人を見ても自分の都合しか考えない人もいた。お金が無いと言っているのに割引を求めたり、厚別からドームの変更をやめてと訴えたり…。いや、それは個人の自由だからいいかもしれない。だけれども、あの場は社長と従業員に似た関係性だと思っていたので、会社と客みたいな会話をされるととまどってしまったのは事実だ。要は何をするにしても、何をリリースされてもサポ間の温度差は埋まらないなという当たり前のことがわかってしまった。


ノノ社長の経営哲学に関する一考察(1)

2015年02月12日

さんざんノノノミクスだなんだと持ち上げていながら、北海道を付ける事に対してややブーたれてしまった。しかしノノ社長の狙いは理解している。この件についてああだこうだと騒ぐことがすでに「コンサを宣伝すること」になっているのだ。それはマイナスには作用しないであろう。

前置きはこれくらいにして、コンベンションセンターで行われたサポ集会2015についてつれづれなるままに書いていく。当ブログというか書き手である俺の立ち場、立ち位置から触れておく。俺はノノ社長のファンである。選手時代からずっとファン。だから中立な立場ではモノは書けない。だがここにアクセスしてくださる200人(多い時は1000人位)の方々に、俺がどう感じたか書くことにより、別の考え方や見方が生まれてくれれば幸いだ。

大事なのはノノ社長の経営哲学を解析、分析して各々の頭で感じて、自分の領域に落とし込んで新しいコンサ、未来のコンサ像を作り上げることが重要だと思っている。なんでそんなに仰々しく書くかと言えば、コンサドーレが分岐点に立っているからだ。20周年を前にして大ジャンプを見せるか、それとも不発に終わるかという、大きな通過点だと感じるからだ。

そこで、議事録のように時系列でまとめる書き方はやめにして、ノノ社長の経営哲学を「俺が」感じた部分を俺の言葉で書いていく。連続投稿になるのはご容赦願いたい。鮮度が大事なネタなもので…




雑誌スロウに学ぶ(5)

2015年02月10日

スロウシリーズ最終回。

「トイレを清潔に美しく」
建物も看板も。身の周りを美しくを実践する。

コンサの歴代監督でも、岡田・三浦両氏はこの点厳しかった。


そして「人間性を磨く」
優しさ、思いやり、感謝、向上心、正直である、努力する

そのことによって「共感力を磨く」。

家族達と接するように、会社の同僚、取材先、旅行者達と接する。

美しい北海道に生きている事に、自信と誇りを。


やっぱり北海道は美しい。

スロウはこれからも美しい北海道と共に


今春『スロウな旅 北海道』という新しい旅行雑誌が創刊される。

いろんな意味で期待している。
そして、旅を愛するコンサドーレサポーターにもきっと受け入れられると思う。



このシリーズ  了


雑誌スロウに学ぶ(4)

2015年02月09日

「みんなが力を出し切らないとイイものが出来ない」

これって、サッカークラブにも言えることだよなぁ…
スクリーンを見ながら考えていた。

上手じゃなくていい。
自分の言葉で語ること。
深い感動を読者に。

萬年編集長は、求められる仕事として以下の2点を挙げた。

・自分を鍛え続けること
・自分自身を見つめること

まさに、コンササポもコンサの選手も、これを自問自答するよね、シーズンが始まればこれの繰り返しだよね。


編集長は続ける。
「必要とされる才能は、根気と継続力なんです」

コンサの応援、コンサの支援、サポーターもCVSもあるいはスポンサードも、実は継続力が大事なんじゃないかなぁ。

そして、さらにこう続けた。

「つながり続ける。いつも実感の伴った世界を大切にしながら、北海道を作って行く」

これも、コンササポ界に言えることだよなって思う。
「実感の伴った世界」というのはつまり、試合での一喜一憂を一緒に体感するってことだ。スタジアムでもスカパーでも何でもいい。同じ時代、同じ季節をコンサと共に過ごすと言う事。同じ空間を経験した者同士はきっと繋がりつづけられるはずだ。


『チビスロウ』の英語版を出して、台湾、シンガポール、タイ、中国に打って出た。10年かけてアジアに発信する体制を整えた。
今やらなければいけないこと。それは北海道の素晴らしさを世界へ訴えかけることだ。
雪まつりに、ニセコに多くの外国人が魅了されている。雪も寒さも観光資源なのだ。サッカーが、札幌ドームが、コンサドーレが…資源にならないわけがない。

一方で、長期的展望に立ち北海道を変えようともしている。
自然破壊した過去を振り返る。自然を取り戻す。
防風フェンスは景色に似つかわしいだろうか。昔の防風林は木々が何列にもまたがって幅広く作られていた。金属製のフェンスをやめて1列でも2列でも防風林にできたら…。北海道の魅力はまだまだ変えていけるはずだ。
そうした思いから木を植え始めた。


サッカーもそう。
北海道らしいサッカーってなんだろう。
駒大苫小牧高校が夏の甲子園で二連覇した。誰もが死ぬまでに経験できないと思っていた事をやり遂げた。コンサにも可能性だけはある。北海道だからこそ大胆に歴史を塗り替えられる。

夢を見て、妄想して。
また冒頭の言葉に還る。

「みんなが力を出し切らないと…」


つづく



雑誌スロウに学ぶ(3)

2015年02月08日

「…でも、まずはやってみよう」
「やってみなはれ」で世界企業へ驀進中の某総合飲料メーカーではないが、まずは一歩踏み出す社風はここから生まれた。創業の精神である。

半年かけて雑誌のコンセプトを話し合った。
みんなで『ビジュアリゼーション』を行った。要するに各々がイメージする写真をハサミで切り貼りしていくのだ。
そして、そのイメージを映像化した。この作り方が「スロウ」の原点なのだという。
この作業時間と空間は「雑誌作りの目的を共有化していく時間」として有用であったそうだ。
そして、たどり着いたのは「足元の光=帯広・十勝地方」だった。
編集部では10年間、このスタイルを実行してきた。

編集理念は、次のようにまとまった。

 すべての人に語るべき人生、世界がある。
 話を聞き、文章にまとめることで、ひとりの人生がイキイキと語り始める。

 北海道とそこに暮らす人たちは、
 特別なもの、かけがえのないもの。
 いつも、そこが出発点。

 感動が核になって、雑誌が語りはじめる。



いいですね~!!(タックハーシー風に)
「雑誌」の部分、そのまんま「コンサ」にあてはまると思いませんか!



http://sogopt.exblog.jp/
高原淳sogo-p写真的業務日誌 ソーゴー印刷(株)社長ブログ


http://www.n-slow.com/index.html
もっともっと北海道を楽しむコンセプト型通販付きマガジン - northern style スロウ (KUNAW Magazine)


つづく


雑誌スロウに学ぶ(2)

2015年02月07日

『地域に根差す北海道の魅力を追い続ける』

このタイトルから講演者が道内出身だと思ったら大間違い。講演者は50歳手前で北海道に移住してきた。32年間東京で出版社に勤めていた。北海道はまだ15年目だ。コンサが20年目だから雑誌『スロウ』とコンサの歩みの時代背景は重なっている。

「なんで札幌でなく帯広なんですか」とよく聞かれるという。萬年氏はスクリーンで十勝エコロジーパークで行われた「スロウ村の仲間たち2014」の画像を見せる。「スロウを通して紹介した人・商品をリアルに集める」催しだ。
「印刷会社が雑誌を全国発信するのは珍しい」とのこと。赤字を垂れ流していたフリーペーパーを3年かけて黒字化して、3年目に『スロウ』を立ち上げた。経営難から徐々に理想形へ。こんな点もコンサに酷似している。

北海道でやりたい事を具現化したいと思った。そのきっかけは美しい風景だった。
車で郊外へ走った時の感動の嵐は「ハンパじゃなかった」という。ここに移住者ならではの目線を感じる。移住者じゃなければ気付けない「北海道の良さ」。これこそコンサにおける道外からの移籍組と被る部分じゃないかと思った。道産子故に気付かない部分。それはサッカークラブにも言えるのではないか。監督・コーチ陣にも、そして経営者・スタッフにも…。

この時に萬年さんは決意する。「北海道の情報を日本、そして世界へ広く発信したい」。同時に考えた。印刷が本業なので本の編集に関しては素人集団だ。
「でも、まずはやってみよう」
「休まず走り続ければ、雑誌が人を育ててくれる」
何をやりたいのか、みんなでブレーンストーミングを始めた。
「雑誌で何を実現したいのか」を探るために。


つづく




http://www.n-slow.com/index.html
もっともっと北海道を楽しむコンセプト型通販付きマガジン - northern style スロウ (KUNAW Magazine)




雑誌スロウに学ぶ(1)

2015年02月05日

2月4日プラニスホールで「JRおとな大学」の第12回講演があった。
タイトルは『地域に根差す北海道の魅力を追い続ける』
講演者は『スロウ』の萬年とみ子編集長だ。

なぜこの講演を聞きたかったかというと、一つは数年前図書館に通っていた頃
この雑誌と出会いその内容(特に写真)に感銘を受けていたから。
もう一つは、コンサドーレのサポ活動になんらかのヒントをいただけるのではないかと考えたからだ。

予想通りというか、予想以上にコンサとシンクロする部分があったので、今日から数回にわたって「雑誌スロウに学ぶコンササポの在り方」と題し、自分なりの考え方を書いていきたいと思っている。

現時点では、1)日本、世界へ北海道の情報をどのように発信するか
2)雑誌を通して、コンサドーレを通して何を実現していきたいか
3)雑誌作りとクラブ作りの共通点
4)「北海道移住者と北海道人」から考える「移籍組と道内組」
5)求められる仕事と必要とされる才能
6)繋がり続ける大切さ
7)アジアに向けて~スロウ10年、コンサ20年~


こんな内容でまとめていこうと思う。



http://www.n-slow.com/index.html
もっともっと北海道を楽しむコンセプト型通販付きマガジン - northern style スロウ (KUNAW Magazine)



市場細分化とコンサドーレ

2015年02月04日

フィリップ・コトラーの市場細分化のための変数

1)人口統計学変数(デモグラフィック)

2)地理的変数(ジオグラフィック)

3)心理学的変数(サイコグラフィック)

4)行動変数


これをコンサにあてはめていくと、デモクラフィック変数は、
サポーターの年齢、性別、所得、職業、世帯規模、学歴など。

ジオグラフィック変数は、サポの住むマチの地域、人口密度、気候、都市の大きさ、条例、文化など。

サイコグラフィック変数は、サポの価値感、ライフスタイル、パーソナリティ、好みなど。

行動変数は、コンサグッズ、レプリカユニの使用率、パートナー・スポンサー企業に対するロイヤリティ、チケットの購買状況、チケットやグッズの購買動機、購買パターンなど。


以上の細分化(セグメント)から、多様化するサポーター(消費者)のニーズやウォンツを探る。これがまず第1点。

2点目は市場細分化変数は「組合せ」が多数あり、この組合せがターゲティング(対象市場の明確化)の効果を左右する。


コンサドーレが今季から着手する「エゾカ」を利用したマーケティングは以上のような目的があるものと推測される。
クラブコンサドーレで蓄積された情報に、プラスアルファを加える事によりコンサドーレの顧客ターゲットが絞れてくる。
同時に開拓しなくてはいけない顧客予備軍も見えてくるであろう。