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チーム人件費と順位の関係について

2025年11月13日

なかなか勝てませんねぇ。 こんなはずじゃなかったと、思い続けていましたが。。。

と前回の投稿で書きましたが、本当に昇格がなくなってしまいました。 1月にチーム人件費の関連で昇格はそう難しくはないのかなぁと思ってましたが、予想は大きく外れてしまいました。 昨年からコンサドーレのチーム人件費と順位に相関はなくなっているようですね。 カネはかけても成績に結び付かないということはその原因を考えなければならないわけですが、それは他の方の分析なり、語りなりに譲ります。ただ、悲観だけが渦巻くような皆さんの言説には多少の違和感を覚えています。2012年から2013年のごとき状況とか、J3に落ちるというようなことはクラブの資金が枯渇したというような事態にならない限り起こりえないとは思いますが、とはいえカネをかけても浮かばれない状態が続くとすればありえない話ではないでしょう。そこは、新GMの手腕いかんです。

コンサドーレの置かれた位置を他のクラブと比較するにはチーム人件費(以下、人件費)を比較するのがわかりやすいのではないかと思います。そこで、2024年度のJ1からJ3までの60クラブの決算から人件費と順位の分布をグラフにしてみました。

251110_02.JPG

相関関係があるのがわかると思います。 線の上側はチーム人件費を有効に使っていると大まかに解釈できます。 報知新聞(WEB版)が10月14日に報じたところでは今年も「20億円を超える選手強化費で運営している」と伝えていますが、であれば常識的に考えてJ2上位にいなければおかしいという予算規模です。 現在、鹿島から数えて32位に位置していますが、30位以下には人件費5億円以下のクラブが団子状態でひしめいています。人件費20億円超というのはJ1の10位前後の数字になります。



クラブとして予算を組む際に人件費に20億円をあてるという判断はJ1に復帰するために必要な金額を計上したという事であれば、その判断は正しいものです(もっとも、今シーズンの予算はクラブの体制の移行期に作成されたものでしょうから現経営陣の(現社長の)意向がどこまで反映されているのかはわかりませんが)。責めるとすればその予算を有効に使えなかったのは何故かであって、それが個人の責にあるのか、クラブとしての構造的な問題にあるのかはきちんと総括しなければならないということです。この報知の記事で「膿を出し切る」という言葉からはクラブの構造的な問題に対処すると読めるのですが、如何でしょうか。



さて、J3に落ちるかもというような、あるいは低迷するのではという言説ですが、減収は覚悟するものの人件費を5億円規模まで削減し、大幅な増益(黒字化)を達成し、累積損失を半減するということでもしない限りは常識的には考えられないことではあります。それを2年続ければ累損を一掃できるくらいの数字になります。もっとも、それを良しとしますかということです。

ちょっと話がそれました。 来シーズンのJ2が始まるのが来年8月からですから時間はいつも以上にあります。北国チームだけのリーグも組まれるようですが、長く続くプレシーズンマッチのようなものでしょう。まずは新GMの人事を行いました。そして、有効に人件費を使うために監督・スタッフなのか選手なのか、それをどう構成するのか見ていきたいと思います。 チームへのあれやこれや、監督をどうする、選手の入れ替わりがどうだというような憶測やスポーツ紙等の観測記事にあまり興味はありませんが、話題としての皆さんのブログ記事を読んで一喜一憂してみたいと思います。


思うような試合が続かない中、Jリーグ特別大会の雪国クラブを思う

2025年09月18日

なかなか勝てませんねぇ。 こんなはずじゃなかったと、思い続けていましたが。。。

強いプレスで相手からボールを奪い、ショートカウンターで得点する。 ハードワークで早く寄せ、走り負けない走力と当りの強さ。 ミシャが指揮を取るようになってからというものそんな相手は苦手なのか、早く強く当りに来る相手を翻弄するようなサッカーが見たいとは思うもののうまくは行きません。 ショートカウンターが効率がいいなら、自分たちがボールを保持するのではなく、ボールを相手に渡してそれを刈ればいいと、極端な話にもなってきます。 はたして、そんなサッカーが面白いかというと、私には疑問です。 好みの問題かもしれませんし、勝てなければ意味がないという話もありますが、それでも、相手の土俵で戦うのではなく、相手を翻弄して欲しいと思うのです。

さて、個人の感想はこのくらいにして、先日、2026年の秋春制への移行にともなう特別大会の概要が発表になりました。 その大会、J1にいるならわかりやすいですが、J2に残っているとなんだか釈然としません。 J2、J3の特別大会は東西南北の4つの地域リーグで行うようですが、注釈として「降雪地域のクラブ数、同都道府県のクラブはできるだけ同グループに、交通手段等 といった観点を踏まえ、総合的に決定いたします」とあります。これは、降雪地域のクラブ同士でリーグを組むとも解釈できるのです。

大会は2月7日にはじまるというので、2月7日に雪の積もっているところにスタジアムがあるクラブを調べてみました。 2024年段階でJ3以上のライセンスを取得しているクラブがJFLを含めて67クラブあります。このうち、2月7日に平年値で最深積雪が1㎝以上あるクラブは18クラブ。J3への昇降格があれば変わってきますが、18クラブ全てがJ2、J3に所属する可能性は排除できません。 ところで、最深積雪の平年値とは一日のうちでいちばん積雪深が多い(深い)値で、ご存じのように積雪深は一日のうちでも上下を繰り返しますが、そのもっとも深い積雪の数値の30年間の平均です。これは気象庁のホームページの過去の気象データ検索でみることができます。 https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php

いちばん積雪の多いのは札幌と青森(JFL、ラインメール青森)で70㎝、次いで山形で29㎝(山形のスタジアムは天童市にありますが天童市に観測地点がないため山形市の値を使っています)、盛岡(JFL、いわてグルージャ盛岡)と秋田が19㎝、富山が17㎝とここまでの6クラブが10㎝以上の積雪があります。この他、10㎝以下のクラブが12クラブあります。 表にしてみました。

2月7日における最深積雪の平年値

最積雪深.JPG

本当に2月7日からリーグ戦をするつもりなのでしょうか。雪国クラブだけを集めて、温暖な地方か、集客が見込める国立競技場で試合をしたらといいたくなるような。もちろんキャンプの費用を含めて、諸経費はJリーグ負担で。なら、考えてもいいかと。 単純に札幌は北地域グループで北海道・東北と考えていましたが、新潟・北陸と積雪のある東北のクラブということもありえて、これはこれで移動が大変だし、ドームはいいとしても青森がJ3に昇格したらどうするんだと。 さて、ブーイングの準備をしながら詳細の発表を待つとしますか。


増資について、あるいはそれでも市民クラブであるということ

2025年01月13日

 道新の報道で石屋製菓が6億円の追加出資をするということですがこの地では道新に接することができませんし、道新デジタルの契約はしていないので全文を読めず的外れな点があればお許しください。以下はあくまで石屋製菓が50%を超える筆頭株主になるという前提で書いています。

 24年度のコンサドーレの収支が赤字になると三上GMが「GreatVictory」で語っていましたので、このことは24年度決算で債務超過になるということを意味します。それはJリーグクラブライセンスが不交付になるということです。

 まずはJリーグクラブライセンスについてちょっと整理してみましょう。ライセンス交付を受けるには様々な項目をクリアしなければならないのですが、財務に関して3年連続での赤字計上、または債務超過になるとライセンス不交付という基準があります。コロナ禍の特例でこの基準は除外されていましたがその特例も23年度で終わり、24年度は猶予期間とされ25年度から通常の基準に戻ります。猶予期間の24年度の基準として以下の3点が明示されています。  ・前年度の債務超過が解消されていなくてもよいが、債務超過額が増加してはいけない。  ・新たに債務超過に陥ってはいけない。  ・3期連続赤字のカウントをスタートする(2024年度を1年目とする)。 これに関しては、公益社団法人日本プロサッカーリーグ経営基盤本部クラブライセンス事務局「2023年度クラブ経営情報開示資料(本発表)」https://aboutj.jleague.jp/corporate/assets/pdf/club_info/club_doc-2023.pdf を参照。

 ここで先ほどのコンサドーレの赤字決算が問題となります。23年度コンサドーレの「事業報告」(https://www.consadole-sapporo.jp/club/settlement/images/2024/01/kessankoukoku-r0601.pdf)によれば資産超過額が4百万円ですので24年度の決算で5百万円以上の赤字になれば債務超過となり、ライセンス不交付が現実味を帯びてきます。ただ、このなかで第三者割当増資の決議が臨時株主総会でなされていると言及していますので、何らかの動きが1月の期末に向けてあるのだろうと思っていました。なので、今回の報道に接しても個人的には驚きはありませんでした。

 石屋製菓の出資が50%を超えコンサドーレは石屋製菓の子会社ということになるわけですが、24年度の出資割合で石屋製菓は48.5%を保有しているので(石屋製菓が非上場会社のため情報がなくよくはわかりませんが)連結決算を行っていればコンサドーレはその対象になっているはずです。  ちなみに石屋製菓の決算(https://gurafu.net/jpn/ishiya)を検索してみましたが官報に記載された以上のことはわかりませんでした。ただ、これを見るとコロナ禍を乗り越え回復したのがわかります。

 ところで、Jリーグのクラブを持つ親会社について税制上重要な見解が2020年に国税庁から出されています。親会社がクラブの赤字を補てんするため支出した金額を広告宣伝費として損金扱いにできるというものです。今まではプロ野球の球団を持つ会社に認められていたものですがJリーグのクラブを持つ会社にも認められるようになりました。

Jリーグの会員クラブに対して支出した広告宣伝費等の税務上の取扱いについて(照会)(https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/080256/besshi.htm) Jリーグの会員クラブに対して支出した広告宣伝費等の税務上の取扱いについて(回答)(https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/080256/index.htm

 これについては当時のJリーグ専務理事で現在は岡山のオーナーである木村正明氏が働きかけを行ったのですが、国税庁が認めて以降「親会社からの協賛金は一気に増えて」いると指摘しています。(「悲願のJ1昇格、岡山・木村正明オーナーが振り返る社長時代 「濃厚な16年」だったJ2時代の改革」元川悦子『会社四季報オンライン』https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/846171)  今までは課税対象となる寄付金などの形で支出していたものが広告宣伝費として損金で扱われることで親会社にとっては支援しやすくなったと言えるでしょう。  もっとも親会社があるクラブが皆大きな支援をしているかというとそうでもなさそうです。毎年Jリーグが出している「クラブ決算一覧」を見て想像するしかないのですが、スポンサー収入に補填された額が計上されているのか、それとも他の費目になっているのかわかりません。ただ他のクラブと比べて特異な数字があるケースが散見されて、例えば2020年から23年の決算を見ても町田のスポンサー収入、長崎、神戸の特別利益、G大阪のその他収入などは他クラブや当該クラブの費目に比べて突出しています。それらが皆、補填かどうかはわかりません。あくまで推測です。  コンサドーレは今後どうするのかと考えますが、やはり自律したクラブとして規模を大きくしていくことに期待しています。



 未だに石屋製菓が親会社になるということに、どういうリアクションをとっていいのかよくわかりません。経営が破綻したうえでの救済買収とも違う感じがしますし、突然縁もゆかりもない会社が現れて経営に乗り出すというのでもありません。あえていえば満を持して経営に乗り出すでもいうのが比較的近いでしょうか。かつてサポーターズ持株会が筆頭株主であった時期もある「市民クラブ」の誇りを持ちつつ、サポーターもスポンサー(パートナー)も一緒に支えていきたいという想いに違いはないような気がします。そして、サポーターはパートナーとともにある、これは誇れることなのかもしれませんし、続けていくべきとこと認識しています。

 市民クラブあり方とはコンサドーレに限らずはそういうものなのかもしれんせん。  ひとつの例としてファジアーノ岡山を取り上げてみます。決算発表で毎年繰り返し語られるのはスポンサーの支援です。「ファン・サポーターの皆さまにおかれましても、可能な範囲で結構ですので、ファジアーノ岡山のスポンサー・パートナー企業の商品・サービスをご購入、ご利用くださいますと幸いです」と呼びかけられています。 (ファジアーノ岡山 「2023年度経営状況について」https://www.fagiano-okayama.com/news/202404261600/ また、2013年度の発表ではもう少し踏み込んで「ファジアーノファミリー」という表現が用いられている。「ファジアーノ岡山2013年度経営状況についてのご報告」https://www.fagiano-okayama.com/news/p1398334491/ なお、ここでは一般企業とクラブ経営の違いに言及し、必ずしも単年度の収支にこだわらない姿勢を明言しているがクラブ経営の方向性が示されており示唆にとんでいる)。

 さて、コンサドーレの24年シーズンの会計年度ももう少しで終わります。2025年1月期決算の売上を少しでも増やするために、微力ながらオフィシャルオンラインストアで買い物をしてみようと思います。


コンサドーレが石屋製菓の連結決算の対象であることのつながりがわかりずらいので下線部1月15日に補足追加。


2025年J2 20クラブのチーム人件費を23年決算から見てみると

2024年12月27日

また数字のお遊びをしてみたいと思います。 下のグラフを見ていただきたいのですが、2025年のJ2を構成する20クラブの売上とチーム人件費を2023年度決算をもとにグラフ化したものです。 J1から降格する3クラブとJ3から昇格する3クラブは色を変えています。 2025年度にこのような数字があてはまることはありませんので「数字のお遊び」であるわけですが、傾向はつかめるのかなとも思います。

2025_J2_仮.JPG

売上に関して降格クラブのJリーグ配分金は2億5千万円から1億円に減額になるのでこの部分が確実に減ることになりますし、スポンサー収入、入場料収入も減る可能性があります。どのような予算を組んでいるのかわからないことは多いのですが、それでも8年間J1リーグで戦っていた実績は予算規模の拡大という形で表れているのではないかと思います。 参考までに、前々回昇格を決めた2011年シーズンから2023年シーズンまでのコンサドーレの売上、チーム人件費のグラフです。

売上推移.JPG

J1の平均には届きませんが、J1で持続的に戦くだけの規模には成長してきていると言えるようです。 確かに以前の経験で降格した際には選手が移籍し、チームを再編成して出直しというイメージが強いのも確かですが、これを見る限りそこまで心配しなくてもいいのではないかという気もします。それに今は複数年契約が多く契約期限の残っている選手がいるということで選手の流出が少ないのではないかと思います。

ただ、1年でJ1に戻れるかというと別の話で、レッドブルによる買収で100%子会社になった大宮とジャパネットたかたの100%子会社の長崎の動きは気になるところです。長崎の売上と人件費の異常な関係を見るとなんとしてでも昇格したいという感じがするのですが。 それに限らず、何かの拍子で好調なチームが現れることもあります。例えば2016年シーズンのコンサドーレは首位を争い続けていましたが、その年のチーム人件費と売上の関係のをあらわしたのがが下のグラフです。

2016_J2.JPG

チーム人件費で7番目、売上で5番目という位置にいます。 私の記憶では当時の野々村社長が昇格することを想定していなかったと言っていたような気がするのですが、資料にあたって確かめたわけではないので間違えかもしれませんが、いずれにしろこれを見る限りではJ2優勝を想像するのは難しいかもしれません。

さらに昇格に向け厄介なのが昇格プレーオフに巻き込まれてしまうことでしょうか。昇格プレーオフが導入されてから降格初年度にプレーオフにまわったクラブは9クラブありますが、降格初年度4位以下でプレーオフに進んだ7クラブすべてが敗退しています。シーズン3位でプレーオフにまわった2クラブのうち16年の松本は敗退し17年の名古屋は昇格しています。

長々と書いてきましたが現在の売上・チーム人件費から察するにJ2の中でもそこそこ上位の位置づけとそれに見合った選手層で2025年シーズンを迎えられるのではないかと推測するのですが、如何でしょうか。


1年でJ1に戻るには チーム人件費の前年度比較

2024年12月20日

暇に任せて色々と数字を眺めてみました。 ひとつの興味は降格した年はチーム人件費(監督・選手の費用など)が下がるのだろうということ。J2ということで売り上げも減るでしょうし、それによりチーム人件費も下がるだろうと。 それで、とりあえずチーム人件費だけを取り上げてみました。 そして、1年でJ1に戻ったクラブの傾向があるのかどうか。 まぁ、純粋に「数字のお遊び」なので意味があるかどうかは皆さまの判断にゆだねたいと思います。その程度のものと思ってください。

2005年からJリーグのクラブ経営情報が開示されています。 「クラブ経営情報」https://aboutj.jleague.jp/corporate/about_jclubs/management_jclubs/

細かいところまではわかりませんが、大まかな数字は開示されているのでそれを使って調べてみました。J1を降格したクラブのチーム人件費に関して、降格した年の金額と翌年の金額を比べてみました。降格したのだからチーム人件費は下がるだろうと思いますが、増加したクラブもあります。2005年から2022年までに降格したクラブは46(2005年に降格した東京Vのチーム人件費は非開示のため除く。また2023年に降格した横浜FCの2024年の人件費は年度途中のため除く)うち翌年に人件費を増やしたクラブは10と約22%に上ります。 以下は人件費を増やしたクラブの一覧です。順位の青色のクラブは1年度昇格したクラブです。

昇格クラブ.JPG

「降格」、「次年度」と表記した欄はチーム人件費で単位は百万円です。 人件費を増やしたからと言って簡単に昇格できるわけではないということでしょうが、昇格の割合は大きいとは言えるでしょうか。

では、3位以内になったクラブではどうでしょうか。昇格のレギュレーションがコロコロ変わるので、必ずしも3位で昇格とはいかないのですが大幅に人件費を削減したからと言って昇格できないとも言い切れませんね。

3位以内.JPG

ここまで見てもマチマチという感じなので、人件費がプラスのクラブ、0から-10%、-10%から-20%、-20%以下にカテゴライズしてその中で昇格したクラブ数とカテゴリーごとの昇格割合をグラフにしてみました。

グラフ.JPG

左はクラブ数、右はカテゴリーの中で昇格した割合を示しています。 前期比-10%以内でのクラブは1年での昇格の割合は高いと言えそうです。ではそれ以下、つまり人件費を大きく減らすということを考えてみると、一概には言えませんが人件費を削減する(あるいは有力選手が抜けたので人件費が低くなったのかもしれませんが)ということでチームの継続性ということよりも、立て直していくという傾向があるのかもしれません。無理してJ1にいたので身の丈にあった規模に縮小し出直すというような。それを検証するには、売上と財務状況を見なければわかりませんので、その関係は次回以降に譲りたいと思います。

ちなみに、2008年の降格後2009年のコンサドーレの人件費前年比は-11.2%でJ2の順位は6位、2012年降格後2013年の前年比は27.5%で同じく8位でした。 24年決算見通しも25年予想も出てませんが、さて、25年予算はどんな想定でいるのでしょうか。上場企業じゃないですからそんな数字はわかりませんが、ある程度分かれば良くも悪くも想像がつき、安心もできるのですが。


8年のあいだを経ての投稿

2024年12月15日

2016年12月以来の投稿です。

 8年の月日が過ぎてそれなりに人は歳をかさね、そして周りの環境も移ろい、変わってゆきます。さらにたどればコンサドーレを真剣に応援し始めたのが人生も半ばを過ぎた2011年で、そこから数えると13年の月日が過ぎ去ったのかと感慨にふける事もあります。

 それまでは北海道に所縁のある者としてコンサドーレやファイターズの新聞記事に目を通すくらいで日常の中にコンサドーレはありませんでした。面白いものでコンサドーレに意識が向きだしてからは津軽海峡をわたって30年以上の月日が立って初めて北海道を、そして北海道出身者であることを意識するようになりました。

 この場で文書を綴られている皆さんからするとサポーターとしては若輩者ですが日常の時間が余り始めた日々の中で年寄りの戯言をまた再び、綴っていきたいと思っています。

どうぞ、お手柔らかに。


勝ち点1の重みは1千万円? 最終戦を考える

2016年11月23日

この1年ほど雑文を書くのを休んでいましたが優勝も決まったことなので少しお邪魔します。

フクアリでの「奇跡」を現地で目の当たりにして迎えた最終節。
心配し始めるとネガティヴの螺旋に嵌ってしまう性格が災いして落ち着かない日々を過ごし、当日はスカパーで観戦しました。
得点はどうでもいいから失点だけは避けてくれという、これもまたネガティヴな想いでの観戦でしたけど。それで優勝なら御の字じゃないかと(結果的にそうなりました)。

北九州が3失点目を喫したのが80分過ぎ、そのありからでしょうか、金沢も積極的に行かなくなり、あとは「そのまま、そのまま」とまるで競馬場にいるような声を出してみたりしながら終了のホイッスルを待つ時間の長いこと。

しかし、42試合を戦うリーグ戦の最終節でこのような状況が出現するというのは極めてまれなケースのはずです。国際大会の予選リーグではたまにありますが、国内リーグで目にすることになるとは思ってもいませんでした。
岐阜の頑張りと山形の頑張りのおかげです。
でもこれ、スタジアムで他の情報を遮断してみていたら異様な感じだったんだなと想像はできます。



さて、あらためて試合を見直してみると、どうも、積極的に勝ちに行っているようには見えず、失点をしないことを最優先に試合を進めているような感じがします。
まあ、私の目にはそう見えただけなのかもしれませんが。
そのような展開を続けていくうちに50分前後に相次いで岐阜が得点しリードを奪い、北九州が失点。さらに60分前後に岐阜が追加点を入れ2点をリード、北九州が失点を重ね2点ビハインド。ほぼこの時点で金沢の最良の選択は失点をしないことになりました。後は徐々にセーフティな展開となり、もどかしい時間を過ぎるのを待つという形になったわけです。
時系列的にはこんな感じです。
49分 山形 1 ‐ 0 北九州 
52分 岐阜 3 ‐ 2 東京V 
59分 山形 2 ‐ 0 北九州 
63分 岐阜 4 ‐ 2 東京V 
81分 山形 3 ‐ 0 北九州 
まるで「果報は寝て待て」を地で行くような試合運びができたものだと思います。偶然の産物かもしれませんが合理的に考えるなら失点しないことが最良の選択なわけで、それをするためにどうするかを考えて進めた試合だったのかもしれません。
もっとも、岐阜がリードされていれば金沢は勝ちに来たでしょうしこればかりは何とも。
ただいえることは、そのときの状況を冷静に判断した監督と選手達を誇りに思いたいということと、勝ち点で優位に立っている者のメンタリティが出せるんだからたいしたものだということです。


日経の吉田記者の署名記事に四方田監督の話として、「負けないことを優先した中で勝機を見出していく堅い試合、そういう中で選手が冷静さと積極性を出してくれた」と伝えています。さらに、3万3000人の観衆にあおられることなく、最後まで心の均衡を崩さなかったと(これは監督ではなく吉田記者の見解です)、コンサドーレの戦いぶりを称えています。
やっぱりそうだったのかと納得した次第です。
それにしても、観衆にあおられることなくとは。

結果的にですが、松本の試合をみれば、たとえコンサドーレが2失点して0-2で負けても昇格は果たすことができました。ただ、優勝は逃してしまいます。
なので、1点くらいの失点を恐れず果敢に攻めのサッカーをということも言えるわけですが、3位までに与えられる賞金はJ2リーグの場合、順に2千万円、1千万円、5百万円となっており優勝と2位では1千万円の違いがあります。コンサドーレにとって、この差は大きいはずです。勝ち点1の重みは1千万円だったともいえます。

いろいろな思い込み、邪推も含めて金沢戦を考えて見ましたが、この試合、通常の試合ではないということ。いかに失点をしないで試合を進めるかがポイントとなった試合であったということにつきる試合であったのでしょう。
41節を終了した時点で昇格が決まっていたり、金沢の降格が決まっていたりしていれば展開は違いますし、どちらもすでに消化試合になっていればもっと違う展開になったはずです。去年の最終節が何のプレッシャーも無く試合ができたのも、栃木の降格が決定していたこと、コンサドーレのプレーオフ進出がなくなっていた状況での試合だったということが良い例かと思います。
ゆえに、この最終節のふがいなく見える試合で来年を占うことはしないほうが良いと、私には思うのですが、いかがでしょうか。


	


福森クンの去就に想う

2015年12月08日

福森クンのレンタル期間延長の報に接し思ったことなどを少し書いてみようと思う(以前にも彼のことについては書いたけれど、我が家では彼のことは福森クンと呼んでいるのでその呼称を使います)。

フロンターレで彼と同期の新卒新人は5人いて、一番頼りなく思えたのが福森クンで一番印象に残ってないのが大島クン。その大島クンも今やフロンターレでもU-22でも欠かせない選手になっているのだから第一印象だけで判断できないのがスポーツの世界なんだと改めて思う。
大卒の二人はやはり大人という印象でそのうちの一人、田中雄大はあの水戸戦で躍動していて彼にやられたのではないかというくらいの印象がある。
そして、2010年アジア大会の決勝で優勝を決める得点をした實藤はその5人のなかでも抜きん出ていた印象だったし、現にすぐにレギュラーに近いポジションを獲得していた。

彼らが入団して5年が過ぎ、それぞれの道を歩み始めることに感慨もあったりする。
實藤は結局契約満了でフロンターレから去ることになって来年はどこでプレーするのだろう(同じリリースの中で山本真希の契約満了も発表されていたことについても思うところがあるけれど)。

フロンターレの場合、新卒で入った選手の多くは期限付き移籍で外に出て、そこから完全移籍になるケースが多く、てっきり福森クンもコンサドーレに完全移籍するものだと思っていた。
クラブ間、そして本人の間でのそれぞれの折り合いがこういう形になったのかなとも思う。ひょっとすると彼の中に生まれ育った神奈川県への愛着というのもあるのかもしれない。
その辺はうかがい知れないことなのでなんとも想像するしかないのだけれど。

それにしてもフロンターレで出場機会のなかなか無かった彼がコンサドーレでフルにレギュラーで躍動したのには正直、驚きでしかない。
多少なりともフロンターレのサッカーとコンサドーレのサッカーに共通するところがあるのかもしれないし、それに何よりパスの精度の高さに風間監督のサッカーで鍛えられたものが出ているのかなと思う。
フロンターレではサイドバックで、もともとCBタイプの選手じゃないし、バルバリッチ監督のもとでは守備が問題になるかなとは思ったけど、まあ、やはりというか危ない場面は多々あったけど、攻撃力がものをいったのかな。
それに、外見からは想像できないここぞというところの思いっきりの良さ。
ドームの福岡戦の得点なんか、彼だけが前に突き進んでいったのだから。

真価を問われるのは来シーズン。
今年はいいシーズンだったろうけど、フロンターレに戻っても競争のレベルは数段上だし、コンサドーレで活躍したといっても、フロンターレではまだレギュラークラスの選手たちに追いつけていないのも事実だと思う。なら、もっともっと上手くなってコンサドーレで活躍してほしい。で、来年1年で北海道という土地、札幌の街、コンサドーレというクラブに何にも代えがたい愛着をもって完全移籍してくれるのがベストなのかな。

さらなる向上とともにフロンターレに戻って活躍してくれるのも歓迎だけど。。。


リラ・コンサドーレとBTC

2015年11月30日

リラのことがあまり話題に上らないのはまだスタートして1年目で、すべて中学生ということにもよるのでしょうか。
札幌なでしこリーグといっても報道されるわけでもないし、札幌地区サッカー協会のサイトで確認するしか手立てはないけれど、1年目の中学生のチームとして2位という成績は立派なのかなとは思います。
もっともリーグのレベルがわからないのでなんとももどかしい感じはするけれど。
来年は北海道リーグに参戦するようだし、順風満帆でいけば、再来年はチャレンジリーグEAST、その次はなでしこリーグ2部へと、想いだけは膨らんでも、実際に関東でアウエイの試合を応援できるのはいつになるのだろうか。
近い将来であることを期待しています。

さて、そのリラの9月の浦河での合宿の話が、サッカー関係ではなく、競馬サークルの方で話題となっていたのにはちょっと驚きました。
BTC(軽種馬育成調教センター)という施設、競馬を趣味としている人でも馬券を買うだけなら知らない人も多いでしょうがJRAが競走馬の調教施設として設けたもので、10年以上前に見学に行ったことがありますが、その面積1500ヘクタール。
とにかくすごいところです。

で、屋内直線1000mウッドチップコースと屋内600mダートコースをランニングしたのだそうですが、競走馬ふるさと案内所の場産地ニュースのなかでは「BTCにとっては1993年の開場以来、軽種馬以外がトレーニングで使用するのは初めて」との表現が使われています。
宗像監督の出身地が浦河ということで実現したものらしいのですが、ふとかすかな笑みがこぼれそうな話題です。宗像監督が笑顔でウッドチップコースを走る写真も載っていたり。なんと表現したらいいんだろう、地域に密着するとはこんなこともあるのかなと思えるような話でした。

「宗像監督の古里・浦河で合宿 リラ・コンサドーレ」(北海道ニュースリンク 『日高報知新聞』2015年9月22日)

「北海道リラ・コンサドーレがBTCで練習」(競走馬のふるさと案内所 馬産地ニュース)

「女子サッカーチームがBTCに来場」(netkeiba.com 生産地便り)


クラブは誰のもの?

2015年11月29日

クラブは誰のものなんだろうと考えてしまう記事に接したので久しぶりのブログはこのテーマで。

クラブの組織が株式会社であれば法的には株主のものということになる訳で、そこにサポーターが介入できる余地はないことになります。
では、株主がサポーターの意向を無視して何でもできるのかというとそれもおかしな話でステークホルダーとしてのサポーターを無視してクラブの存続が可能なのかという別次元の話につながってゆくわけです。
さらに進んでゆくと根源的な問いとして単に法律的な制度の次元を超えた抽象的な意味での「クラブ」は誰のものという様々な解釈が可能なレベルの話へとつながってゆくことになるのですが、それをここで論じるのは長くなりそうなのでやめます。

さて、問題の記事です。
「<J1山形>社長解任 新スタ構想封印狙い?」(『河北新報』2015年11月28日)
「【モンテ】社長交代「誰かが責任取らねば」 不信の末の解任劇」(『山形新聞』2015年11月27日)
「【モンテ】高橋氏「なんで?という気持ち」 モンテ社長交代」(『山形新聞』2015年11月27日)
「【モンテ】高橋社長が退任 モンテ臨時株主総会、辞職勧告決議受け」(『山形新聞』2015年11月27日)
「【モンテ】きょう社長の退任要求へ 急きょ株主総会」(『山形新聞』2015年11月26日)
「モンテの高橋社長、退任の可能性 取締役会に進退諮る」(『山形新聞』2015年11月19日)


要は知事と社長の意向がかみ合わないので知事が社長を辞めさせたということのようです。問題はサポーターの意向は無視して、いやそれ以上に社長の続投を支持する声が上がっていたにもかかわらずということでしょう。

補足するとモンテディオ山形の株主構成は公益社団法人山形県スポーツ振興21世紀協会(49%)、アビームコンサルティング株式会社(49%)、山形県(2%)で構成されていて、
県スポーツ振興21世紀協会自体、副知事が理事長で県の意向が反映しやすい形ではあるようです(が、このあたりのことは良くわかりません)。

ところで、この一連の報道をさらに掘り下げてみると新スタジアムをめぐる問題があり、山形市の前市長が山形市へのスタジアムの誘致を2013年に表明し、NDスタジアムがある天童市の市長と対立。
さらに今年の9月の山形市長選挙で前市長の意向を引き継いだ候補(知事が支持)がモンテディオの本拠は天童市であると主張する対立候補に破れるなど地方政治のゴタゴタが色濃く反映しています。
さらに、国政選挙の与野党対立の図式が持ちこまれるなど混乱が広がっている印象でなんだかよくわかりません。
ただ、報道に接するとサポーターを無視してスタジアム建設が政争の道具にされ、利権の構造が見え隠れするなどサッカーやクラブのことは二の次にされているような印象を持ってしまいます。
こちらの記事を参照ください。
「<山形市長選>J1スタジアム構想が争点化」(『河北新報』2015年8月8日))


ここまでくるとサポーターの声もちょっとやそこらじゃ届かないでしょうし、モンテディオのサポーターの心中を察するに余りあるといった感じです。

これは他山の石なのか、それともどこでも起こりうることなのかと考えられますし、法人としての「クラブ」ではなく、サポーターがサポートする象徴としての「クラブ」を深く考えてゆく契機にしなければならないのではないかとも思います。


post by reds1917

13:07

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