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中学高校・かの埼玉・浦和でサッカー経験〜DF。リーグ発足前からサポーター歴を始め、96年札幌居住で、監督・選手と近所付き合いから、コンサドーレサポーターに定着。札幌在住10年はホーム戦、その後、東京~さいたま市へ移住後はアウェーと、時々のホーム戦参戦。 本ブログは、戦略・戦術をテーマ。 より深く、より正しい理解とその上でのサポート実践を、全サポーターの皆様と共に追求するものです。
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2022年05月08日
今シーズン・ホーム2勝目は、ミシャ監督・Jリーグ500試合目を飾る祝勝でした。
試合入場の際、笑顔が溢れる選手が複数あり、その直前ミーティングが、明るく、笑顔に充ちた内容だったとの推測が成り立つもの、だったのでしょうね。
恐らくは、「(ミシャリーグ500試合目の)プレゼントは、勝利だよ!」と、ミーティング最後に、エール・気合い入れで締め括られたんでは、、、と想像ですね。
そして、その明るさこそ、試合へのアグレッシブさ、活発さ、貪欲さとなった、名試合となりました。
そんな、12節京都戦・勝利試合ポイントを点検します。
1.試合速報項目別スタッツから。
先ず、試合データの点検です。
[試合スタッツ]①前半・②後半の時間帯推移で確認します。
コンサ 京都
① ② 全体 ① ② 全体
支配率 60 51 51 40 49 49%
走行距離 52 57 109 55 59 114km
スプリント数103 98 201 124 92 216回
決定機数 7 6 13 3 1 4回
67分まで・その後0
シュート 11 5 16 5 6 11本
67分まで・その後0
枠内数 2 1 3 2 1 3本
枠内率 18 20 19 25 16 27%
得点 0 1 1 0 0 0点
60分先制
パス数 275 173 446 154 281 435本
成功率 76 74 74 61 70 70%
[ボールエリア占率]
コンサ 中央 京都
①前半 19 46 35%
②後半 26 44 30%
[選手別シュート内容]
① シュート 枠内 得点 ②シュート 枠内 得点 評価 意識 精度
金子 4 1 0 1 0 0 ○ ✖︎
青木 3 1 0 1 0 0 ○ ✖︎
高嶺 2 0 0 2 1 1 ○ ○
福森 1 0 0 0 0 0 ○ △
駒井 1 0 0 0 0 0 △ ✖︎
菅 0 0 0 1 0 0 △ ✖︎
ルーカス ✖︎
深井 ✖︎
<上記データ値から判明>
①コンサは、
【前半+後半67分(先制60分)までの時間帯は、支配率・決定機数・シュート数で圧倒。】
その後、帰陣スプリントに遅れる、フィジカル低下選手発生で、マンマークハイプレス・ハイライン戦術転換し、自陣ブロック守備・速攻型のミシャ戦術で、守備バランスを上げ、失点阻止優先戦略に転換。そのため、ボール支配低下・京都ビルドアップ阻止の前線守備低下で京都パス数増加・5トップハイラインの攻撃的プレー低下となったもの。<得点奪取最優先から、失点阻止優先攻守バランス型に転換>が無ければ、失点リスクは、拡大するも、支配率60%・決定機数18回・シュート数20本・枠内数6本・追加点獲得も、可能だったと推定され、後半67分までは、間違い無く、<リーグ最多攻撃内容数となったと推定されるレベル>でした。
②コンサシュート精度〜
【枠内率は20%以下の低率で、枠内シュートも、大半が、GK•DFの身体を目掛けた得点可能性の無いシュートで、狙い澄まされたシュートは、高嶺シュートの1本のみの、体たらく内容】でした。
シュートタイミングも、得点チャンスタイミングを掴み損ね、ツータッチやシュート勇気選択を回避する低い意識が目立ち、<シュート内容の悪さが露呈>されていました。
コンサ・シュート選手個別内容からも、<シュート内容・精度は、リーグ最下位ランクで、シュートトレーニングの、量と質の不足が露呈>されています。
③両チームのストロングである[トラジションの速さ・強さ]勝負となり、
京都は、コンサハイライン裏スペースを狙うウタカへのロングパスカウンター、
対するコンサが、ビルドアップのサイドや中央突破や、最前線へのロングパスからのショートカウンターとの攻撃パターンで、
その勝負結果は、
【コンサが自陣から決定機までの成功率で圧倒し、圧倒的なチャンス数を作り出し、コンサ<ゲームメーク力>は完成形に至ったいる事を証明】しました。
④コンサ守備力は、【5試合連続無失点の堅守である事を証明】し、
<高い攻撃力に、強力な失点阻止の守備力が加わった事を証明>しました。
最前線ハイプレス、マンマークプレスの攻撃型守備、プレスアップとプレスバックで挟み込むボールチャージとパスカットのリーグ最強ボール奪取力、最終ラインもハイラインでの被カウンターリスクへの[スピード・強さ・プレー予測ポジショニング]守備に最後のGK菅野守備のゴール前ブロック守備、と前線から最終ライン・GKまで、堅守が機能するチーム力を証明しました。
2.試合概要ポイント
(1)最大ポイントが【ゼロトップ戦術完成】です。
コンサは、今シーズン当初の①節〜⑤節の5試合は、ミランか興梠をワントップとする、ミシャ戦術スタイルで、5試合連続引き分けで[毎試合得点と同数失点]との<高い攻撃得点力と失点リスクを併せ持つ状況>、との結果となり、そのままコンディション上昇や戦術連携上昇により、改善を見込む想定・思惑だったのでしょう。
しかし、3/19小柏故障離脱・4/10興梠故障離脱・3/10GX全体練習合流の出場レベル未達と、頼みのFW不在や、過密日程によるパフォーマンス不足が主因となり、⑦節鳥栖戦大敗を契機に、FW不在の[ゼロトップ戦術]に転換し、⑧節〜⑫節の5試合中、⑨節FC東京戦の強力DF対策・ツートップの一角ミラン以外は、スタメンの試合スタイルは、全て[ゼロトップ戦術]を継続し、結果は[3勝2引分0敗]で、[得点数4・失点0]と、やや得点力・攻撃力は低下するも、失点阻止・守備力急上昇となり、[ゼロトップ戦術]の狙いの、最前線プレス強化・それがスイッチとなるオールコートマンマークプレス、ボール奪取からの、トランジションアタックが強化され、機動性の高い選手による、機動性の高い連携プレーで、スピードと強度上昇とし、①〜⑤節で、低下していた[決定機構築力]を再活性化し、<リーグ最多決定機構築数・シュートチャンス数>を復活し、攻撃力上昇を果たしました。また、[ゼロトップ戦術]の狙いである[最前線プレス強化・攻撃型守備徹底・相手陣深くでのボール奪取]が嵌り、どのチームからも、自陣からのビルドアップ困難とされ、その対策に苦労する、との試合展開が定着しています。攻撃型守備強化に成功です。
(2)しかし、FW不在の代償の[得点力・決定力選手不在]で、シュート内容・精度レベルは、リーグ下位レベルのままで、得点力低下未改善との事態が、継続したままです。
それでも、攻撃チームプレーのラストプレーの[シュート改善]のみを残し、[ゼロトップ戦術]は完成レベルに到達し続けています。
コンサ戦術の大きな特徴が、攻撃ラストプレー・シューターが、前線選手だけでなく[全員攻撃]の謳い文句の通り、全FPにまで拡大となり、相手守備陣からは、マークは絞らず、集中や予測不能となり、どの場所からも、どのタイミングも、どの選手も、対象となり、予測や準備が破綻してしまう、との利点が有ります。しかし、相手マークや予測チャージが希薄となっても、そもそも、ゴールマウスに入らない枠内率、GK・DFの身体にぶつかったり、直ぐ近くでカバー容易なシュートでは、大量シュートでも、全く得点には成り得ません。せめて、シュート阻止選手を外したポイントは、運ぶシュートは必須で、
<決定的シュート得点率は、リーグ最低>から脱却する、トレーニングは、ゼロトップ戦術を選択する場合の、決まり事、必須条件となります。
シュートトレーニングの不足は、長期間、リーグ断トツの低決定率を継続し続けている事態から、誰もが認めざるを得なく、間違いありませんが、
その改善方法は、そんなに複雑怪奇、困難では無いですね。
多くのチームや、プロ・アマの低カテゴリーのチームでも、当たり前の様にメニュー化しているトレーニングの徹底で改善するものです。
①ゴールマウスの四隅ポイント指定シュートトレーニング〜「ゴールターゲットトレーニング」ですね。
GKの届か無いポイント、届き難いポイントは、意外に大きなエリアで、そこへ、意識しないでも流し込めるまで、反復練習で、<トレーニングの意味〜自動化プレー(意識無しで、自然・瞬間・ミートだけ意識)プレー>を習得するものですね。
②混戦局面やセットプレー2次局面限定トレーニング
混戦やセットプレー時2次(こぼれ・連携パス)局面で、誰が、どこに、いつ飛込み、どんなシュートを打つか、トレーニングです。
俗に言う「綺麗では無く、泥臭いシュート」トレーニングですね。実戦では、最多パターンで、絶大なトレーニング効果が期待出来ます。
(3)最終ライン安定化
田中駿太の守備力は定評済みでしたが、岡村の最終ラインセンターは、リーグで脅威とされるFWウタカを完全に封じ、スピード・体幹・高さ・テクニックのどれも負けず、京都の唯一の攻撃手段である[最前線ウタカへのロングパスからのカウンター]を、そのロングパスを通させず、クリアやパスカットでボール奪取し、一転攻撃転化とする守備は、抜群でした。
リーグで、ウタカタイプの選手は、多くのチームに共通して存在しますが、スピードと高さと対人能力、にプレー予測や連携カバーを兼ね備えた、強力ワントップへのロングカウンターに対抗可能な選手は、リーグにも、そんなにおおくは居ません。岡村は、攻撃参加、セットプレー時の有力ターゲット候補で、攻守に活躍できる選手。福森は、その対人守備能力の低さ、攻撃に上がったスペースを突かれたサイドアタック、攻撃参加で、自陣ポジションへの帰陣スピードの遅さと、明白なウィークポイントがありますが、必死な取り組みで、そんな弱点を突かれる事も無く、最終ライン安定感は、大きく前進しました。
更に、中村桐耶も、堅守と攻撃の両方でらチーム力アップとなります。
(4)チームパフォーマンスの低減対策の安定化=より幅広い試合展開能力の確立
連戦疲労により、試合後半途中から、チームパフォーマンス、特に、帰陣スピードダウンとなる選手が発生は、毎試合パターンとなっており、そこで、走力とスピードと球際を条件とする試合スタート時戦術を続けると、選手毎の、パフォーマンスのバラツキが、チーム連動プレーを破綻させ、失点発生、が問題点でした。
それに対して、①チームパフォーマンスを、局面単位で、行く・行かないをコントロールし、フィジカルコンディション減少スピードを緩和する事と、②その時点で「勝勢・得点差を付けている」場合には、自陣ブロック堅守・ボール奪取から速攻戦術に転換し、省エネスタイルでパフォーマンスを維持する守備バランス重視型スタイル、の2パターンを確立したものです。
しかし、その時の交代選手は、より攻撃性の高い選手投入で、攻撃バランス減少=攻撃人数減少でも、攻撃力を確保し、相手守備陣は、相手陣に貼り付け、攻撃参加を減らすもの、となります。
これらのスタイルも確立させました。
この様に、[ゼロトップ戦術]でのチーム作りは完成し、後は、全員攻撃で、全員シューターとなるスタイルの必須条件、全員シュートトレーニングの質と量の徹底による、シュート改善で、戦術威力が爆発・全開となります。
今後、興梠と小柏、ドドの復帰、ミランと中島の劇的成長が整えば、ゼロトップ戦術から、本来戦術ヘ回帰の時期も来る事となりますが、それまでは、ゼロトップ戦術が主軸で、シーズン展開して行くものです!
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