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中学高校・かの埼玉・浦和でサッカー経験〜DF。リーグ発足前からサポーター歴を始め、96年札幌居住で、監督・選手と近所付き合いから、コンサドーレサポーターに定着。札幌在住10年はホーム戦、その後、東京~さいたま市へ移住後はアウェーと、時々のホーム戦参戦。 本ブログは、戦略・戦術をテーマ。 より深く、より正しい理解とその上でのサポート実践を、全サポーターの皆様と共に追求するものです。
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2020年08月15日
今シーズンの分岐点となる「コンサ現況戦力」を、リーグ最強チーム「川崎」対戦でテスト・測る試合。
結果は、
前半は、現在戦術・方向性の正しさを証明し、
後半は、従来型の限界とその選択の終末点を証明したものとなりました。
詰まり、「前半」と「後半」は、【完全に別チーム】だという事を証明したものでした。
概要は、Jリーグレポートの選評は、「前半」の評価については、
残念ながら、表面をナゾルだけのもので、その意図とプレー実践は、より深い内容で、的を得たものとは言えない文言でしたが、「後半」評価はその指摘も納得感のあるものでした。
先ず試合スタッツ(速報値)を確認しますが、その中に、試合を解くポイントがあります。
コンサ 川崎
前半 後半 前半 後半
シュート数 5 7 5 9
枠内数 1 6 3 8
得点 0 1 1 5
決定率 0% 14.2 20.0 55.5
支配率 42 50 58 50%
パス数 242本 285本 369本 207本
成功率 85 81% 88 91%
走行距離 112km 113km
スプリント数 163回 174回
ボールエリア ミドル
前半 後半 前半 後半 前半 後半
21 23% 23 28% 56 49%
↗ ↗ ↘
両チーム「走力」ベスト10数値から
コンサ
走行距離5選手(荒野・深井・ルーカス・チャナ・進藤)
前半27.7km➝後半24.6km
スプリント数5選手(菅・ルーカス・小柏・駒井・チャナ)
前半56回 ➝後半45回
川崎も記載しておきます。
走行距離5選手(下田・守田・脇坂・宮代・旗手)
前半29.7km➝後半33.9km
スプリント数5選手(山根・宮代・旗手・車屋・レアンドロ)
前半46回 ➝後半59回
試合スタッツから、
※1 コンサ・シュート数=決定機回数はほぼ同一、しかし、前半の「シュート低精度」が前半無得点の原因=シューター駒井の「シュート能力・決定力」の低さが主因。
対して、川崎は、後半シュート数アップし、後半枠内率の高さは「よりゴールに近づいた・フリーシュートが多数回」だった事を証明。「川崎の攻撃力がアップしたとの数値ですが、真因は、コンサの防御力低下」で自在球回し・パス交換を許したもの、でした。
※2 ボールエリアは、「ミドル位置(M'3rd)」の占率が、前半56%➝後半49%へ△7%急減し、コンサ陣内が増加。
※3 運動量=走力は、前半は互角➝後半、コンサダウン・川崎急増し、「完全な走り負け」。
となったもの。
試合スタッツからの結論は、
前半は、走力互角・球際コンサ優位・戦術機能コンサ優位、川崎のパス数は多数回も自陣内パスが主体で、コンサ戦術が機能し「パス成功率ダウン」。
シュート数のチャンス数は同レベルに見える数値でしたが、「ゴール前決定機数」は、コンサ5回(得点0)・川崎2回(得点1)で、コンサ低決定率が無ければ「コンサ得点優位」となるもので、川崎得点も、セットプレーからのシュートブロックの局面で「進藤の車屋マークを外すミス」によ失点。
しかし、
後半、HT選手交代で「一気に走力喪失」➝「マークズレ・寄せスピード急減」で、「マンマーク・ハイプレス戦術」機能不全➝「川崎自由自在パス交換攻撃」で大量失点、となったもの。
試合概要を総括すると、
前半は、コンサの想定通りの展開となり、
「川崎のビルドアップを阻止するマンマーク・ハイプレス」成功で、
ポール廻し・ゲームメイク中核・守田はチャナの粘々マークで阻止、サイドも菅・ルーカスとチャナ・駒井の挟み込みと受け手マークで、攻撃不能、川崎は自陣最終ライン間でのパス交換しか成功せず、最後の手段、縦パス・前線へのフィードは、狙い通りに福森・進藤・宮澤がパスカット、でコンサ陣内でのパス交換は阻止され、高い位置でのボール奪取から、再三に亘りショートカウンター、また、コンサビルドアップからの攻撃タイムも延び、35分までは、完全にコンサ試合支配の展開を維持。
しかし、駒井のゴール前の不用意なファウルからのセットプレーは、完全に封じられ居た試合展開の中、川崎「唯一の機会としてクリアー」となる筈が、「進藤の車屋マーク担当を外し、空中ボールへのヘッドクリアーを図るも、全く高さ不足(元々到達しない高さ=ヘッドクリアーは不可能)で空振りし、マークが無くなった車屋はフリーシュート」と進藤の守備ミスプレーにより失点で、その後も、コンサ優位試合展開の構図は変わらず、前半終了。
前半は、<試合内容では勝利、試合結果は負け>との惜しい展開。
しかし、後半・小柏⇔ジェイの交代が、結果的には大失敗・大量失点の主因となりました。
では前後半で「チームがチェンジし、別チームが如く破綻」の原因確認です。
残念ですが、実に明白な原因でした。
上記の通り、後半「走行距離・スプリント」が激減し、その事は、前半試合コントロール・支配まで到達した「マンマーク・ハイプレス」戦術を機能不全としたものでした。
ミシャ試合三原則「走る・闘う(球際)・規律」の全てが、第1原則「走る」から始まります。元々、ミシャは、オシムの弟子・オシムチルドレンで、その原点は「オシムサッカー・考えながら走るサッカー・現代では<ポジショナルサッカー>と呼ばれる事となったサッカー」ですね。
「走る事」は、
・適正ポジションを獲得(パスターゲット多数化で、コンビネーションの事前プレー、また、守備では組織・連携を可能とする)
・相手への寄せ(ボールへの寄せ)の「速さと鋭さ・強さ」の「球際」強度の源泉となりますね。
その肝心な「走る」が低下するという事は、
△相手への寄せ・球際を弱体化し、パスターゲットつぶしも甘くなり、その結果「戦術は機能不能」との状態が必至となります。川崎が封止されていた「ビルドアツプ」は一斉に活発化し、成功し、コンサ守備は破綻し、川崎に、自由自在にフリー攻撃を許し続け、当然そのままでは、大量失点は必至です。
コンサは仕様が無くなり、「マンマーク・ハイプレス」戦術を諦め、「ブロック守備・カウンター」戦術しか無くなりましたが、現在の川崎には、通用しない事は、他チーム対戦で証明済みで、中途半端な守備主導は堅守とはならず、最後には、「破れかぶれの攻撃指向」で、守備ラインは、駒井・菅と宮澤の特異布陣とするも、駒井・菅は、マーキングも、スペース管理も出来ず、「宮澤」の孤軍奮闘では、更に大量失点は当然の事態。
この様に、全ては「ジェイ投入」で、試合は転落へ進んだものでした。
より明確になる数値を提示しておきます。
現行の「マンマーク・ハイプレス」戦術で、「走る量」が高い選手は誰か、を見ると、従来戦術では、サイド>ボランチ>前線・DFとなるでしょうが、
この戦術では、前線・サイド>ボランチ>DFとの順番となります。
その理由は、「マンマークのスイッチ」が、相手DFラインからのビルドアップ阻止とする「相手DFへの直接チャージ・寄せ」を「最前線選手プレー」が実施される、同時に、連動の「パスターゲットつぶしとパスカット狙い」の「サイド・ボランチ選手」が連動して「詰めるポジショニング・走るプレー」となり、結果として「走る量・スプリント数」は前線>サイド・ボランチとなる訳です。
では実際のコンサデータ値で確認しましょう。
確認するのは「前線3選手の運動量」です。
「マンマーク・ハイプレス」戦術が開始された第7節横浜FM戦勝利からの推移です。
〇勝利☓敗戦 運動量は「走行距離km・スプリント数」を90分(試合時間帯)換算した数値です。;金子は短時間に驚異的な走力を発揮し、換算では驚異数値
スタメン サブ
➆節〇 荒野 12.6km・21回 金子 60.3km・247回
チャナ10.4km・21回 ジェイ14.4km・12回
駒井 11.9km・13回
➇節☓ 荒野 11.5km・14回 金子 13.6km・42回
チャナ10.7km・16回 ドド 24.0km・24回
駒井 11.2km・23回
➈節☓ 武蔵 9.4km・18回 金子 30.3km・67回
荒野 11.1km・11回 ドド 10.2km・24回
チャナ 9.7km・10回
➉節☓ 小柏 10.5km・22回 ジェイ 9.0km・10回
チャナ10.4km・12回 ロペス11.5km・23回
駒井 10.7km・17回 金子 15.0km・45回
10節のサブ「ジェイ」が大幅低下との数値が明白で、7節のジェイは「真剣な走り」でしたが、今節は「致命的な欠陥」となりました。
この数値から、
たった一人・ジェイの低パフォーマンスが、全選手へ波及するとの「怖く、繊細な戦術」をトライ・試行している、という事も明らかです。
ここからの結論は、
【ジェイ先発起用回避・勝勢でのサブに限定】が現行戦術を機能させる方法、となります。
現行戦術を、チームの中核・方針とするならば、「ジェイ外し」でのチーム編成・限定起用との結論は、重大な内容となりますが、実戦で「戦術無視・ポジション(規律)のフリー選択意識」が発生し、その都度、ミシャは許せず、何回も「ジェイ」への強い指示となっていました。
「ジェイの悪弊」が出なければ良いのですが・・・
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